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森の芸術祭 晴れの国・岡山

いろんなところで目にしていて、気になっていた今年初の芸術祭。
ディレクションが金沢21世紀美術館の館長とのことでますます興味が湧き、本当は一泊してゆっくり周りたかったけれど、行きたいところを絞って日帰りで強行することに。
天気予報は曇りのち雨。着く頃には降り出すかと思ったけれど、運良く最後までなんとかもってくれた。それに曇りは目が疲れずに運転しやすくてありがたい。

平日の通勤渋滞を避けるように早めに出発、まずは奈義町現代美術館へ。

ここまで約230キロ。ナビを見ると明石まわりか、瀬戸大橋まわりか、ほとんど所要時間が変わらないため悩むが帰りは道順的に瀬戸大橋を通るので、往路は明石まわりで行くことに。結果、通ったことのない道をたくさん走れて楽しめた。

奈義町現代美術館 磯崎新設計

静かな郊外の街に、きちんと整備された設備が現れて
ここに文化を根付かせようとしてきた人たちの想いを感じる。
山にはところどころ雲が漂っていて、澄んだ空気と土地の匂いを思い切り吸い込む。


常設の作品と、今回の芸術祭の作品のバランスが良い。こちらは大地


太陽の展示室、不安定を体感する

あと月の展示室もあって、そこでは音、というものの距離感の常識が崩されておもしろかった。となりでハミング?してるひとの声が心地よかった。


美術館のすぐ前にある、屋内ゲートボール場、"スパークなぎ"には
レアンドロ・エルリッヒの"まっさかさまの自然"
大規模なインスタレーション展示。ひのきチップが敷き詰められていて嗅覚からも森へ誘われます。


奈義町をあとに、30分ほど走り次の目的地、津山市の衆楽園へ。

[衆楽園] 津山藩2代藩主・森長継(ながつぐ)が京都から作庭師を招いて造営された廻遊式庭園。京都御苑内にある仙洞御所(せんとうごしょ)を模して造られました。春の桜、夏の睡蓮、秋の紅葉、冬の雪景色など、四季折々の景観美を楽しむことができます。2002年9月には「旧津山藩別邸庭園(衆楽園)」として国の名勝に指定される。(出典:岡山観光WEB)


普段から無料で公開されているそうです。池が大きく美しい庭園


いろんな雑誌やwebで見かけていて、迎賓館のこの展示が観たくて今回半ば無理矢理に出かけたのでした。
タイのアーティスト、リクリット・ティラヴァニと真庭市の染織家・加納容子氏とのコラボレーション作品《無題 2024(水を求めて森を探す)》
無題なのにすてきタイトルついてるのなんだろう。。


この空間のために創られているもの、ってやっぱりかっこいい


借景がよすぎる


2階の展示も良かった、漆芸、日本画の若い作家さんたち。


迎賓館の流し
睡蓮咲いてるとき見てみたいな


こちらもリクリット・ティラヴァニ

池に浮かぶ風月軒、畳に座るとその目線からの風景が美しい。

なんか池からぷつぷつと音がしていて
なんだろうと思ったら水草の呼吸音?
音も含めて作品のようで、ふしぎな時間でした。

ぷつぷつ息をしている植物


さて、最後はさらに1時間ほど走って蒜山高原へ。
さすが高原、少し肌寒く上着を羽織る。写真撮ってないけど、この向かいに蒜山高原センター?昭和な遊園地があってかなりシュールでした。そこだけ時代が止まっているのに、この隈研吾のオシャレ建造物に見下ろされるかたちになって居心地悪そうな。

GREENable HIRUZEN



展示空間と作品のバランス、緊張感


川内倫子さんねらいで来たけど
2階の上田義彦さんももちろん
東勝吉さん、東山詩織さんの絵画も素敵でした。

平日ということもあり人はまばらでゆっくり観ることができました。

徳島からでもがんばれば日帰りできるので
行きたいところ絞って周ってみては。11/24まで。

制作に行き詰まり気味でなにかあたらしいものを感じたい、でも、時間も体力も気力もない!と行けない理由はいくらでも見つかるけど、やっぱり直感的に観たいものがあるところには足を運ぶといいですね。悶々とアトリエで大したことできない1日にするか、吸収の1日にするか、は自分で決めるしかない。


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