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今、思うこと・・・

日本語教師になって10年が過ぎたので、「今、思うこと」を書こうと思います。

今回の話の流れです。

1,日本語教師になって
2,海外の学習者
3,日本国内の留学生
4,技能実習生
5,まとめ


1,日本語教師になって

  日本語教師になって10年が過ぎたので、今までの経験の流れから書いていきます。

  以前に日本語教師になったことを書いたことがあります。以下にリンクを張っておきますので、興味がある方は読んでください。

  今まで、ウズベキスタンで2年間、現地の大学で働きました。そのときは、右も左もわからないまま海外に出ました。頼れる人も少なく、武者修行のような感じでした。自分で授業を組み立て、自分の中で授業の反省をして、インターネットの情報を参考にしていました。その経験があったので、何事にも動じず、自分自身で考えてやれるようになったと思います。

  日本に本帰国してから、日本語学校で働きました。その学校は、あまりよくなかった学校でした。詳しくは書けないのですが、授業時間数が今では考えられないほど入っていました。経営がメインとなる学校だったので、上からの一言が学校全体の動きとなっていました。一教員が交渉しても何も変わらず、経営者に反発すれば・・・。

  上記の学校で働いているときに、知人を通じて今の学校に入ることとなりました。ここでは日本語学校の立ち上げからいるのですが、全てが新しいことばかりでした。小さな学校なので、教務の仕事も事務の仕事も両方しなければなりません。いろいろなところにアンテナを立てながら仕事をしています。何もないところから学校を作るということは、本当に簡単ではありませんでした。ですが一緒に頑張ってくれる方がいるので、今でも働けているんだと思っています。

  新しい日本語学校を立ち上げるには時間がかかったので、その間に半年だけベトナムでも教えていました。ベトナムでは技能実習生のセンターで働いていたのですが、今まで教えてきた環境とは全く違うので最初は戸惑いました。日本で働くために、日本語を一方的に覚えさせるような感じでした。日本から来客があると、驚くような接待で・・・。

  いろいろな環境で働いてきて、教育って難しいなと感じています。すぐに成果がでることないので、長期的に学習者のことを考えながら支える仕事ってすごいことだと感じています。

  1人の学習者の将来にかかわることができる仕事が日本語教師です。

2,海外の学習者

  ウズベキスタンでの経験が長いので、話の内容はそこがメインとなります。そのときは、2つの大学で教えていました。

  最初は経済大学で、第2言語として教えていました。そこで勉強している学生は、とりあえず第2言語を取らないといけないから履修する人がほとんどでした。1~2年生は履修者が多いのですが、3~4年生になると本当に日本や日本語に興味がある人でないと続けるのは難しいようでした。明確な目標がある学生は少ないので、楽しい授業をしていました。おしゃべりや文化紹介の授業が盛り上げていました。

  2年目は、外国語大学でした。日本留学したい人、JLPT取得を目指している人、日本語教師、通訳ガイドなどを目指している人がいました。目標がある人が多く、教えていてやりがいがありました。

  日本語学習者はいるのですが、日本留学を目指しても留学できる人は少ない国です。国費留学は一握り、私費留学は金銭的な問題で難しいです。そのような環境の中、一生懸命頑張っている学習者がいるので、何かできればいいなと考えています。

3,日本国内の留学生

  日本に憧れを持って留学したのに、アルバイトで疲れて日本語学校で勉強できない状況を見てきました。生活をするためにはアルバイトは必要だと思いますが、学生たちのメインは勉強です。アルバイトを斡旋するのはいけないのですが、学生たちが勉強できるように考慮することはできると思います。学生たちが安心して勉強できる環境を整えなければ、勉強に集中できないからです。

  日本語学校の学生が失踪したというニュースを聞くのは、とても心苦しいです。学生としっかりと向かい合えれば、そのような悲しいことは少なくなると思います。学生のことを支えられる学校が、学生のことを信じてなければ悲しいことになると思います。

4,技能実習生

  日本の技能を学ぶために来ている実習生なのですが、あまりいいニュースを聞きません。本来の目的が達成できていなことや、受け入れ先の企業の待遇、管理団体の問題など、いろいろな要因がねじれているのが問題なんだろうなと思っています。

  その一方で、まじめにやっているところのニュースが全く出てきません。それが本当に悲しいです。

  ベトナムで一緒に働いていた同僚が、元実習生だった方が多かったです。帰国してから、センターの日本語教師になったそうです。技能実習生の本来の目的である、技術移転の視点から考えればよくないのかもしれません。これから日本へ行く実習生からすれば、経験してきた人が教師でいるといろいろなことが聞けるのでいい事だと思いました。

  ある同僚に「日本に実習生として行ったことは、どうだったか」聞いたことがあります。その同僚は、「日本で働けて良かった。お金を貯めることができた」と言っていました。そこで一番印象に残ったことは「実習先から新しい実習生が入国するときに一緒に来て欲しいと言われるのが本当にうれしい」と言っていたことです。自分の後輩の教育指導をして、引率としてまた日本へ行ける人は多くないのですが、仕事でまた日本へ行けることは素晴らしいことだと思いました。

   私の学校では、日本での入国後講習を委託を受けてやっています。日本で働く前の最後の日本語講習となるので、難しいことはやっていません。そこで大切にしていることは、「一緒に働く人たちに可愛がってもらえるようになること」です。少しぐら日本語が下手でも、頑張って仕事をして、一緒に働いている人と話せたら、可愛がってもらえるようになると思っています。

5,まとめ

  いろいろな環境で日本語教師として働き、考えさせられることが多い10年だと思っています。環境によって自分ができることと、できないことがありました。悔しい思いをしたこともありました。

  その中で1つの考えができたと思います。それは「学習者のためになることを考えていくこと」です。当たり前のことかもしれませんが、それが一番大切だと思います。

  日本語教師を始めたころから、曲げずにやっていることは「一生懸命頑張っている学生には私も答えますが、頑張っていない学生には何もしない」という点です。日本語が下手でも頑張っている学生には手伝います。冷たいと思われるかもしれませんが、これは私がずっと念頭に置いていることです。

  今までの経験を踏まえて、これからのことを考えなければいけない1年だと思っています。

  今、思っていることを、そのまま書いたのでまとまりがない文章となっていますが・・・。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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