介助をするという事

今日の業務中に心に刺さる言葉が聞こえてきた。
最近感情失禁のあるおじいさんが日々泣きながら過ごしている。
そこへ別のおじいさんがやって来て

『ここに入れられたら死ぬまで出れんのじゃ』
『長生きはするもんじゃねー』

『家なんか無い。要らんもん扱いされとるからここで死ぬ』



と語りかけていた…


介護施設の状態はとにかく苦情やクレームが来ない様に勤め、家族の意見を優先する。
利用者の状態は精神的にも認知的にもかなり深刻な状態の人が増えてきて、日々の生活も文化的な生活ではなくただ怪我をしないように見張られているようなものだ。

認知症が深刻になると耳は聞こえるが言葉が伝わらない。
自分が何を話しているかも分からず言葉ももはや日本語ではなく聞き取れない。

それでも毎日何かしらのリハビリや生活動作の訓練を受ける。
入浴も拒否、着替えも拒否。
食事を食事と思わず口に入れても食べることは無い。
粘土のように手遊びが始まる。


毎日どのような想いで過されているのでしょうか。
私たちの日常が普通ではない世界。
夏は暑く、冬は寒い。
そうではなく、今、暑いか寒いか。
季節の衣装を選ぶでは無く、服と認識したものを切る。
靴は履くものではなくヘアブラシだと思って髪をとかす。

私達から見たら異常です。
でも皆さん本気なのです。


気持ちをわかってあげられることはないかもしれないが、安心して過ごせる生活の介助をしたい。

いいなと思ったら応援しよう!