カップ麺ができあがる頃、祖母はまた湯を沸かし始める
わたしは、小さい頃から生粋のおばあちゃん子だった。
と言っても、わたしは大阪に住んでいて、おばあちゃんは広島に住んでいるため、会うのは年末年始などの長期休みがほとんどであった。
小学校3年生の夏休みには、大人たちのお盆休みに合わせて帰るのが待てなくて、ひとり、広島行きの新幹線に乗って先に会いに行ったこともあった。
まさしく夏の大冒険。
心配する母に「大丈夫!できるよ!」大口を叩いて、大きすぎる座席に背筋をピンと伸ばしお行儀良く座った。
だけど、やはり心細かったのであろう。