話せないライター
こんにちは。小山菜々です。
先日、ライター養成講座内の企画で運営メンバーと受講生が参加する交流会があった。
受講生は1人以外全員参加していたうえに、前回仕事で私だけが参加できなかったこともあり、あまり乗り気ではなかったのですが今回は参加してみることにした。
始まった直後に後悔…
交流会が始まってまず行われたのが自己紹介タイム。一人一人順番に全員が自己紹介を行なう。
ただの簡単な自己紹介ならよかった、、
しかし、今回は提示されたテーマについて話す自己紹介だった。テーマは「最近できるようになったこと、新しく始めたこと」。
「さいあく…」
私は始まった直後にもう抜け出したかった。
自分の順番が回ってくるまで必死で何を話そうか考えたが全然頭が回らない。他の人の話は全く入ってこないし、なにひとつ覚えていない。
だが、みんながすごく楽しそうに私の自己紹介の想像を超えるはるかに超える長いあいだ自分のことを話してたことだけはおぼえてる。
結局、まとまらないまま順番が来た。
ドキドキの瞬間。
「ななと申します。ななと呼んでいただけたらうれしいです。これまで執筆歴はなく初心者です。最近新しく始めたことはライターに関する本を読むことです。よろしくお願いします。」
当たり障りのない何も印象に残らない自己紹介を終えた。注目されるのが、みんながこちらをみているのが、すごく嫌だった。
私は喋れるけど話せない
私は話すのが苦手。もっと詳しく言えば、人前で考えながら自分のことを話すのが苦手。
逆に、カンペがあればどんなに大勢の前でも喋ることができる。
学生時代、生徒会に所属していた私は学校行事で司会を務めることもあった。全校生徒と保護者の前で台本をもとに司会進行することができた。
社会人になってからは学会で700名を超える医療者に向けて研究発表も行なった。もちろん事前準備でカンペは完璧に覚えて臨んだ。
だが、その場で考えながら話すことや、自分の考えや想いを講演することはできない。
クラス内でみんなの前で急に何か発表されられること、部員の前で自分の想いを言わされることなどがすごく苦手で憂鬱で逃げ出したい嫌いな時間だった。
私は事前準備があれば喋れるけど、その場でパッと話すことはできないのだ。
話せないからライターに
私の弱みは、人前で考えながら自分の思考や想いを言葉にして話せないこと。
しかし、それは私の強みでもある。
時間はかかるが、文章を熟考し、順序立てて、わかりやすくまとめることができる。
そしてそれを書くという作業を通して多くの人に伝えることができる。
世の中にはうちに秘めた強い想いや広めたい思考、自分の生き方や在り方などを伝えたけれども、上手く言葉にできないと悩んでいる人が山ほどいる。
私は自ら話すことはできないけれど、誰かの発信したい想い・思考・価値観などを伝えることはできる。
話せない私にこそライターという仕事は向いているのかもしれない。
これから先の未来
あらゆる人の話を聞き、世の中にはこんな人もいるんだという世界を広げる視点を提供したり、誰かの想いを伝えていく取材ライターとして唯一無二の存在になりたい。