ジェネレーションギャップ
私は40歳のとき、34歳のだんなさんと結婚した。
つまり私は、6歳年上の姉さん女房である。
6歳も離れていると、よく人から
「ジェネレーションギャップを感じることは無いの?」と聞かれる。
が、無いのだ。
二人の会話において、かつてジェネレーションギャップを
感じたことなど一度も無かった。
やはり『愛』の力かしら?
ある日、ラジオ好きの私たちは、
ラジオパーソナリティーの話で盛り上がっていた。
妻:「女性パーソナリティーなら、誰が一番好き?」
夫:「うーん。やっぱ、ユキねえさんがおもしろかったなぁ。」
妻:「わぁ!私も一緒やわ!ユキねえ、いいよね。
キレイごと言わないし、腹割って言いたいことを言うところが好き。」
同じ芸能人が好きだと、話も盛り上がる。
夫:「聴いてて嫌味がないよね。エロ話してもエロくならないし。
ユキねえさん、自分の履いてるパンツの色までラジオで言ってたよ。」
妻:「えーっ!マジで? でも、ユキねえならあり得る!
あはは。おもしろいね〜。」
ほら。こんな風にラジオの話題だって、
二人で盛り上がることができるのだ。
妻:「やっぱ女性パーソナリティーは、ユキねえみたいに
サバサバしてる人じゃなきゃ。」
夫: 「うん。ユキねえさんは、明け透けにモノを話すから気持ちいいね。」
妻: 「電話の悩み相談とかも、子供ながらに痛快やったもん。」
夫: 「え?悩み相談?」
妻:「そう。電話でお悩み相談。」
夫: 「そんなコーナーあったっけ、、、?
怖い話してたのは覚えてるけど。」
妻:「あ、そのコーナー知らないわ。
ユキねえはさ、もともとラジオのADだったんだよね。
ある日、番組の女性パーソナリティーが急に休むことになってさ、
ユキねえが飛び入り出演したんだよ。
そしたら、あまりに面白くてレギュラーになっちゃったの。すごいよね。」
夫:「え?AD?」
妻:「そうだよ。名古屋のラジオでハガキの整理とかやってたらしいよ。」
夫:「は?名古屋?東京でしょ。」
妻:「東京?何のこと?」
夫:「オールナイトニッポンだよ。」
妻:「オールナイトニッポン?」
夫:「そうだよ。いったい誰のこと言ってんの?」
妻:「誰って、ラジオでユキねえと言えば『兵藤ゆき』さんでしょうよ。」
夫:「俺が言ってるユキねえさんは、元『JUDY AND MARY』の
『YUKI』ねえさんだよ。」
夫&妻:「えーっ!?!」
これが私たちに訪れた、初めてのジェネレーションギャップであった。
ちなみに『リンゴねえさん』と聞くと、
あなたは誰を思い浮かべるだろうか?
だんなさんは、『椎名林檎』さん
私は、『ハイヒール リンゴ』さん
なのである。
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