クリスマスに纏わるストーリー⑤ 革命前夜
2019.12.21
ストライキはまだ続いていて19日にはデモがありました。
バスティーユへgo!!
そういえば、デモがあるから近づかないように!!という注意喚起があったかも。。
※たまたま一泊だけしたホテル前がデモ行進のスタート位置でした。くじ運すごい…
しばらく眺めていましたが後方でカラーボールが破裂した位で危険はありませんでした。
ストライキ自体は結局3か月位続いたようです。フランス人、粘り強い…
治安は特に危険を感じることはありませんでしたが、公共交通機関がほぼストップしていたため、毎日10〜15km?を歩いて移動していました。
運が良ければ間引き運転しているバスに乗ることもありましたが、都心の通勤電車並の混雑で定刻に来ることもないので当てにはならず。一部動いていたメトロを使うこともありましたが宿の近くの駅は終日クローズで使えず、タクシーは論外。レンタルのキックボードや電動自転車もバッテリー切れが多かったため、歩くしか選択肢がなかったからです。
土地勘のない場所での移動で地図アプリを繋ぎっぱなし。予備のバッテリーもすぐに消費してしまい、宿にたどり着く前にバッテリーがゼロになったこともありました。
人がいない見知らぬ夜道で。
もう笑うしかなかったですが、このときは勘が冴えていてすんなり戻れました。(←こういうこともある)
☆☆☆
21日の朝、近所のパン屋さんで焼きたてのバゲットを買うために並んでいたとき、前にいたおじさんが黒っぽいパンのようなパウンドケーキのようなものをカットしてもらっていました。
多分あれがパン・デピスだ。。
何故か確信していました。
パン・デピスは南仏のステイ先で
スパイスが効いたアドベント用の伝統菓子。クッキーの形をしたものやケーキの形をしたものがある。
と教えて頂きましたが実物は見たことはありませんでした。日本から持っていった日本酒のフルーツケーキの風味がパン・デピスに似ていたそうですが、そのときは「そんなものがあるんだ」くらいであまり意識はしていませんでした。
この日はなかなか行き先が決まらず、ギメ東洋美術館だけを目的にしました。
美術館帰りに見かけたエッフェル塔。
ここから見えたマルシェ・ド・ノエルを目指して歩いたら、辿り着いたのは初日のチュイルリー公園のマルシェでした。
遅いランチはスパイスたっぷりのロール。
アトラクションが増えていたり、クリスマス直前の夕方で人が多かったこともあり、前回よりも賑やかでした。
思いついた教会に行くと閉まっていたので、当てずっぽうに歩きはじめました。
ギャラリーラファイエットのスパイス屋さん。
こうやって振り返るとスパイスにしか意識が向いてないですね。因みに前夜は山羊肉の臭み消しにスパイスを使ったアルメニア料理を食べてました。。
クリスマスの買い物客でごった返していた店内。たくさん美味しそうなものがありましたが、お腹いっぱいで購買意欲が湧かずウィンドウショッピングばかりしていましたが、ひとつだけ氣になったものがありました。
アルザス地方のブリオッシュ生地で出来たシュトレン。
材料や風貌からこれだ!!と思いましたが、かなり大きなものでお値段もなかなかのものでした。
「シュトレンは欲しかったけど、これはさすがに高すぎるし重いのは…」
結局買わずに出てしまいました。
歩いて戻るには遠すぎる場所まで来ていたので、少しでも近くまで行けないかとメトロの路線図を確認しました。
近くのラインが動いていたようなので降りてみましたが、色んなラインが交錯した複雑な構内のいたるところが閉鎖されていて、たくさんのパリジャンもさ迷っていました。
ナビも全然ダメ…
諦めて地上に出ると目の前にバス停がありましたが、バスが来ても満員で見送るばかりで冷たい雨まで降り出す始末。
1時間以上待っても乗れず、雨に濡れた身体が冷えたので一旦バス待ちの列から離脱することにしました。
この日2度目のショコラ・ショー
マルシェで飲んでいたのもショコラ・ショー。お酒が飲めないのでヴァン・ショーの香りをお供にしていました🍷
1時間くらい時間を潰して外に出たら雨はあがっていて、運良くバスもすぐにやってきました。押しくら饅頭にはなりましたが何とか乗り込めて、この日は宿に戻りました。
パリに戻った途端にさ迷い始めました。
見覚えのあるシーンばかりです ^^;
迷って、歩き疲れて、寒さで…
この日すでに何度目かの同じ轍を踏みまくっていますが、このときはまだ氣づいていませんでした。
ストライキで歩かざるを得なかったことも、たぶん偶然ではありません。
そもそもシュトレンを買いたくて来たのに何かと理由をつけて手を出さなかったことも、更なる忠実な過去生を再現することに繋がっていきます。