ダンスで見つけた本当の私 ―30代OLの密かな楽しみ―
初対面の人にダンスが好きだっていうと、「へぇ、意外だね」とよく言われる。確かに、外から見ると私って、どちらかというと落ち着いているし、オフィスでちょっと無口なタイプに見えるのかもしれない。でも、心の中には別の私がいる。そんな私が心の底から好きでたまらないもの、それがダンスなんだ。
まず、何がそんなに魅力的なのか。簡単に言うと、ダンスは私を解放してくれる。仕事で頭を使いすぎて疲れたとき、ダンスは、その疲れを吹き飛ばしてくれる魔法みたいな存在。クタクタで帰宅しても、スタジオに足を運ぶと、すぐにその疲れがどこかへ消えていくのがわかる。どんなに嫌なことがあったとしても、体を動かして音楽に身を任せる瞬間だけは、全てを忘れて自由になれる。
ダンスをしていると、体が言いたいことを全て表現してくれる感覚になる。普段は言葉にできないことも、体が自然に動きながら言葉以上に伝えてくれるんだ。例えば、上司にモヤモヤしたことがあっても、ダンスの中でその怒りやストレスを吐き出すことができる。逆に、幸せなときには、その気持ちを思い切り身体で表現する。笑顔で踊る自分を鏡で見ながら、思わず「これが私なんだ」って思える瞬間が大好き。
でも、実はダンスが好きだって言うことに、ちょっとだけ後ろめたい気持ちもあった。学生時代、チアリーディングをやっていた時、「これを続けていても何になるんだろう?」という漠然とした不安があって。社会に出て、現実に押しつぶされそうになりながら、「やっぱりダンスなんて趣味でしかないし、仕事をして生計を立てなきゃいけないよな」という気持ちが心の中でずっと渦巻いていた。周りの人たちが一生懸命仕事をしている中で、自分だけが好きなことに時間を使うことが、どこか悪いことのように感じていた。
でも、今は違う。仕事が終わった後にスタジオに行く時間が、私の一番の楽しみだと心から思えるようになった。もちろん、ダンスだけじゃ生きていけない現実もある。けれど、ダンスが私の人生の中で、どれほど大きな支えになっているかを痛感している。無理に仕事の後に「疲れている」って言い訳して休むよりも、踊った後の方が、なんだか元気になれるし、むしろ充実感を感じるようになった。
それに、ダンスをしていると、色んな人たちと出会えるのも楽しい。みんなそれぞれ異なるバックグラウンドがあるのに、スタジオに立つと、一つの音楽のもとで共鳴している。年齢も職業も違うけれど、同じリズムに合わせて一緒に踊ることで、不思議と心が通じ合っている気がする。その瞬間が、私はすごく幸せだと思う。
今、私はダンスが好きで良かったって心から思っている。無理に仕事や社会に縛られなくても、自分の好きなことを大切にして、それが自分をより良い方向に導いてくれるって信じているから。人生において、心から打ち込めるものがあることは、なんて素晴らしいことなんだろうと思う。
今年も私は、ダンスを続ける。そして、また新たなステップを踏みながら、少しずつでも自分を進化させていきたい。誰かに理解されなくても、周りの期待に応えなくても、私は私のペースで、自分が心から好きだと思うことを大切にしていく。それが私にとって、何よりの幸せだから。
(ダンスの動画をインスタ公開しています。)
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