「見ないでー」!と思った瞬間
恥ずかしい瞬間って、突然やってくるものですよね。そしてそれは、大抵「見ないでー!」と叫びたくなるタイミングで襲ってくるもの。私にも、そんな思わず赤面してしまった経験がいくつかあります。今日はその中でも忘れられないほど恥ずかしかったエピソードをお話しします。
それは数年前、友達とジムに行ったときのこと。ちょうどその頃、ヨガにハマっていて、少しずつ体も柔らかくなってきていたんです。「今日は友達にちょっとカッコいいところを見せちゃおうかな~」なんて、妙に気合が入っていたのを今でも覚えています。
そのジムには広いスタジオがあって、自由にヨガマットを使えるスペースがありました。私はマットを敷いて、軽いストレッチからスタート。途中で「どうせなら、ブリッジとかやっちゃおう!」と、調子に乗ったのが運の尽き。周りにはそこそこ人がいましたが、気にせずフォームを決めて、ぐいっと背中を反らせた瞬間――
「ビリッ」
そう、スパッツが破れたんです。しかも、よりによってお尻の真ん中。絶対に見られたくない場所が、見事にパックリいってました。私は一瞬、何が起きたのか理解できず、「え、今の音、何?」と混乱状態。手を後ろにやると…触れた布は薄紙のように頼りなく、恐る恐る鏡を確認すると、破れたスパッツ越しにこんにちはしている自分の下着がしっかり映っていました。
「見ないでー!」と心の中で絶叫しつつ、とにかくその場を離れようとしました。でも、ヨガマットを片付けるのも気まずすぎて、友達に「帰ろう…」と小声で頼むのが精一杯。その場にいた他の人が気づいていたのかはわからないけれど、背中に熱い視線を感じた気がして、もう本当にその場から消えたくなりました。
あのときは地面に穴があったら入りたかった。いや、むしろその穴に全力で飛び込んで隠れたかった。それ以来、ジムに行くときはスパッツの予備を必ず持っていくようにしています。