野草食日記 211 クサギナの焼きおむすび
昨年の2月に引っ越してきた北鎌倉の家にクサギの木がありました。
建物のすぐ脇に植っていて、大木になるのを避けるため何度も剪定されていたのでしょう。
春になると枯れたようになっていた枝から、新芽を吹き出し、ちょうど手の届く位置に葉をわさわさと繁らせていました。
この前収穫したのにもう葉っぱがわっさわさ。今朝の写真です。
エメラルドグリーンに染まる貴重な染料と知っていたクサギの実ですが、甘糟幸子さんの著書で、葉が食べられることを知ったのも昨年も今時分でした。
「 クサギが庭にあれば佃煮屋を持っているようなものだ 」という地方があるとか。 野草の料理 甘糟幸子著
この記述を受けて、何度か佃煮を作りました。
ひとつ美味しい食べ方があると、割合作り続けてしまう方ですが、さすがに今年は違う料理もしてみたくなり。
下拵えしたクサギを胡麻油がほんのり香る炒め煮にしてみました。
それをご飯に混ぜ込みおむすびにして、フライパンで両面を焼きつけ、仕上げに醤油をジュジュっと香ばしく。
色は地味〜、ですが甘辛くそれこそ滋味深い幸せのお味です。
クサギはいっぺんに沢山収穫できたので、半分を冷凍にしておいたものを今回使いました。
冷凍しても美味しく食べられたので、次回もまとめて収穫しようと思います。
表題の「クサギナ」というのは、山陰地方でクサギ の葉をこう呼ぶのだそうです。ただ「クサギ」というより、最後に「ナ」がつくだけで優しげで可愛らしく感じられます。
野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。