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「初秋」読了

ロバート・B・パーカーのEarly Autum、一気読みした。携帯もPCもない時代の話で、今時からしたら「なぜ、そんな?」と思うような部分もあるのだけど、最後まで、一気にいける。スペンサーのディシプリンをしっかり言語化してあるところが、好き嫌いはともかくとして面白いのかな。

引用やジョークはところどころわかんないのだが、まぁ、ジョークっぽいな、とか何かの引用だなぐらいの理解で困らない。

ストーリーでは15歳になる男の子が離婚した両親の間で、お互いに嫌がらせをするためだけに、父親方に連れ去られたり、母親方に来るように言われたり。そこには父親の養育費にからむ問題、母親の依存の問題が見え隠れし、若者の自律のテーマが絡む。そう、自律のためには一貫性があり、安定的な、信頼できる大人がだれか、周りにいる必要がある。

この本を読むにつけ、プリズン・サークルを思い出し、ヤングケアラーを思い、虐待を受けているand/or 十分な養護を受けていない子どもたちを思い、養護施設からの自立支援を思う。そして、その親たち世代へのサポート、ケアが希薄だったこと、親世代・子世代ともに頼る先が細くなり、寄るべなき若者たちをたくさん生み出している今の状況が気がかりになる。グリーフのテーマにも大きくかかわっている。

さて、Kindleで読み終えて、ページを閉じるとこの画面。スペンサーシリーズがずらずらと…密林に迷い込み、つい指をのばすワンクリック、危険である。


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