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「この組織では評価されないから転職する」は間違っていた―復職面談でのもやもやを言語化する
こんにちは!働く母nanaです。
私は、古き良き金融機関で正社員として勤務しており、現在3人目の育休中です。(2025年春復職予定)
第1子育休復帰後からの6年間、キャリアに悩み続けてきた私。
第3子の育休開始時点の気持ちは「これまで勤めてきた職場にはもう戻りたくない」でした。
そのため、今回の育休では、育休明け転職(もしくは退職)を目指して、キャリアコーチングやキャリアに関する研修・セミナーを受講したり、育休ボランティアにも挑戦したりしてみました。
ここにきて、転職か復職かで揺れ動いています。
先日、職場との復職面談がありました。
面談を終えて感じたことを踏まえ、自分はどうしたいのか?を考えてみました。
(噛み砕くまで時間がかかったために今回は長文です…!3000字!ご容赦ください。)
▶気合いを入れて臨んだ復職面談の事前準備については、こちらの記事でまとめています。
復職面談を終えて感じたもやもや
人事担当管理職との復職面談。
率直に感じたことはこんな内容であった。
気合い入れて臨んだ人事との復職面談での収穫
— 働く母nana @育休中&転職活動中 (@nana_hataraku) November 21, 2024
◯問題山積み(トップが無駄に積む)で自分のやりたいことは叶わなさそう
◯組織の現状は危機的状態。まずは、本業ができる状態に立て直すために注力することになりそう
それでも私は、その職場に居続けるのか?まるで鵜飼の鵜#プロティアンキャリア
こう思った理由は、人事担当管理者から組織の現状を聞かされたとき、自分が想定していた状況よりさらに良くない方向に動いていると感じたからだ。
また、「鵜飼の鵜」と表現したのには、当時読んでいた本の一節が関係している。
「我々もまた学ぶ能力を持って力量を蓄えているが、一方、そのことによって貪欲な誰かに搾取される第一候補となってしまう。(中略)明確な自己意識を持っていなければ、このような特質が次第に、しかし確実に我々を(著者注:鵜匠により咥えた魚を吐き出される)鵜と同じにしてしまうであろう。」ーダグラス・ホール教授
組織に自分の仕事人生を捧げることを、まるで「鵜飼の鵜」のようだと形容しています。
著者:田中研之輔
たとえば、私が育休ボランティア活動や今後のキャリアプランについて、自作資料を見せながら伝えたとき、「へぇーこんなことやってたんだね」とさらっと流されてしまい、受け止めてもらった手応えがなかったこと。
また、面談後のメールのやり取りの中で、相手からこのようなメッセージをもらった。
(育休ボランティアなど自己研鑽について、)
nanaさんのような社員が増えたらいいなと思います
育休中の経験はぜひ職場で活かしてください!
この一見、うれしい激励のメッセージが、私の違和感を後押ししたのだった。
「鵜飼の鵜」つまり、私が一生懸命やってきたことを組織にいとも簡単に搾取されてしまうのではないか?と思ったのだ。
私の頑張ったこと・一生懸命やってきたこと、努力が「この組織では正しく評価されていない」と感じた。
育休中の生活は上司も想像がつくか?
では、私は相手(上司)に何と言って欲しかったのか ?
「育児だけで大変な育休中に、ボランティア活動や自分のキャリアを考えること、さらに今回のために、それらを見やすく資料にまとめてくれたんだね。すごいね。それならば、nanaさんの出してくれた異動希望を検討してみますね。」
ここで客観的になってみる。
育休中に何かをすること(資格取得やボランティア活動というわかりやすいことをはじめ、読書・趣味など育児以外のことすべて)は、誰でもできるわけではないと思う。
赤ちゃんの健やかな成長をサポートする親の役目だけでも必死。上の子がいるならなおさら。育休中はその他家事などを担う妻の役目も加わる。
そのうえで、自分のための時間を作り出すのには、相当な覚悟を持っていないと成し得ないことだと思っている。赤ちゃんと2人きりの生活、時間はあっという間に過ぎ去ってしまうからだ。
一方、同僚・部下の「育休中に◯◯やってきました」を聞いて、ここまでの想像がつく人がどれだけいるのか。
もしかしたら、身近に育休中の人がいない限り、多くの人が想像ができないのかもしれない、と気づいた。
「頑張ったけど評価されない」は間違っていた
趣味ならともかく、プロの仕事において、口が裂けても、「頑張る」とか「一生懸命」といった言葉を口にしてはいけません。なぜなら、プロなら、こんな当たり前のことを言うべきではないからです。
著者:児玉光雄
この本の一節を読んで、私は反省した。
そういえば私は、以前にも「一生懸命頑張っていたのに、(組織から)評価されなかった」と訴えていた時期があった。
それは、第1子・第2子育休復帰後。
女性総合職初ワーママとして、自分なりに工夫して頑張ってきた。
時間管理や仕事術の本を読みまくり、少しでも仕事を早く片付けられるように工夫したり、第2子育休中には女性向けビジネススクールにも入って、キャリアを模索したり。
▶第1子育休復帰後と第2子育休復帰後の様子は別記事にまとめています。
そして、今回の復職面談でも、「育休中にやってきたことを評価してもらえなかった」と感じている。
しかし、よく考えたら、
私は誰からも頼まれてもないことを一生懸命やっていたのだ。(悲しいけど)
育休中にボランティア活動してほしいなんて頼まれていない
仕事を早く片付けてほしいなんて頼まれていない
ビジネススクールに入ってキャリアを描いてほしいなんて頼まれていない
「組織から頼まれてもいないことを評価してほしい」と言っている自分に気付いた。(悲しいけど)
この組織ではどうしたら評価されるのか?
ここで逆の発想が芽生えた。この組織ではどうしたら評価されるのか?
現職場は古き良き昭和の金融機関。評価者(管理者)は全員男性。私は組織初の女性総合職。
トップや上司のご機嫌取りが上手
取引先からの評判より社内での評判
自分がやるべき仕事は人にお願いしない(たとえ、時間外勤務や持ち帰り仕事になろうとも)
尖ったこと言わない
私の主観が入っていてやや極端かもしれないけど、これらの項目が満たされている人が上司から気に入られ評価されている(と思う)。
組織色に染まることが自分らしい生き方なのか?
トップや上司のご機嫌を取って、気に入られて、自分の仕事は人に迷惑かけず自己完結して、違和感を持っても尖ったこと言わない…
そのような人間になることを、私は望んでいるのか?
私はそういう人間になりたいと思えない
なぜ?
それは相手(組織)が好きじゃないから
なぜ好きになれないのか?
部内決裁済みの案件について、のちにトップのご機嫌を損ねたことにより、取引先に支払済みの資金を回収するはめになった
仕事を部下に振ること・決裁することが仕事と思っている管理者が多く、人間関係トラブルが絶えず休職者が続出している
イベント設営のため、22時以降、部内全員出勤で会場設営させている(子育て中ママも含め)
これは、人事担当管理職から聞かされた「自分が想定していた状況よりさらに良くない方向に動いている」と感じたことの一例である。
既得特権、現状維持、無関心…
これらのキーワードが私の価値観と合わないからである。
話を最初に戻すと、
好きではない相手に尽くすこと=搾取される
と思ったのだろう。
(「♪はい、喜んで」とはならない)
この組織では、自分の価値観(=大事なもの)を曲げて働くことになる。
つまり、自分らしさを消して働かなければならない。
だから、もうこの組織には戻りたくない。
‥‥やっとしっくりきた!!
ようやく組織に対してのもやもやを言語化できた。
自分らしく働くってなんだろう?
よく広告のキャッチコピーにありそうなこのフレーズ。
キャリア迷子になってからの6年、ずーっと問い続けてきたこの質問にまた戻ってきた!(まるでブーメラン)
そろそろ答えを出すときが来たようだ…。
長文なのにもかかわらず、最後までお読みいただきありがとうございました!