ままならないから私とあなた

ままならないから私とあなた

題名からして気になってた。

小学校のときはカタカナだった名前が

中学高校にあがるにつれ、漢字になり

登場人物が成長しているのが名前からでもわかった。

だんだんと薫がなんでそんなことするの

そんなことしないで

とか思ってしまったし

どちらかと言うとわたしは雪子だ。

最先端の技術は知らないし

流行りのSNSとの付き合い方も上手くいかない。

もはやそれに踊らされて抱く感情に気持ち悪さを感じて遠ざけようとしてる。

自動機を目の前にして

おじさんおばさんが一言目に発する言葉。

「わからないのよね〜」

「やったことない」

「どーするの」

いやいや、とりあえずやってみてよ。

モニターにやり方書いてあるじゃん。

きっとわたしも数十年後は

このおじさんおばさんになる。

もはや、いまでも片足つっこんでるかもしれない。

LINEより手紙がいい。

電話より直接会いたい。

婚活アプリじゃなくて自然に。

どっちがいいとかじゃないし、

薫の言う通り

電車だって乗るし、

今だって、ノートに自分の字で書けば良いのに

ポチポチと音を鳴らして綺麗な文字が並べられている。

新しいものはわからない。

けど、挑戦してみたい。

そう思えたら何か変わるだろうか。

ままならないから私とあなた

奈々