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雑記□キットカットに思う-縁起物はマーケティングの最高峰#250-3
日付変わって今日はセンター試験。
違う。
改め、大学入学共通テスト。
このコロナ禍で多くの不安を抱えながら自身と向き合ってきた受験生。
ちょうど一年前に国内で初の感染事例が発覚。
その後の緊急事態宣言、長い休校期間を経て、第二波、第三波。
見えない敵との戦いは終息の兆しが見えぬまま、試験当日が来てしまったわけですね。
受験生に限らずですが、この一年の間に人生の転機となりうる出来事があった人たちは本当に大変だったと思う。
変わっていく常識の中で、変わらない制度。
学校や予備校に行けずオンライン学習にシフトしても、試験は変わらず会場まで赴く必要がある。
沢山の我慢の中で努力してきた受験生達が、どうか力を発揮できますように。
と、いうことで今日はこちらについて。
キットカット。
誰ですか、最初にKitKatを上手いこと「きっと勝つ」ともじった人は。
何が素晴らしいって。
こんなにもダジャレめいたワードを、堂々と大企業の広告として採用したというハートの強さ。
最高です。
どうやら2000年代半ばあたりに受験生応援キャンペーンをスタートさせたとのこと。
確かに!私も覚えています。
雪が積もる中向かった受験会場で、某予備校の先生が激励と共に配っていました。
キットカットの合格祈願アイコンとしての歴史はかなり長いです。
ちなみにそれまでのキットカットは「have a break,have a kitkat !!」のフレーズでお馴染み。
中山エミリの爽やかな笑顔を思い出します。
90年代ですね。
コーヒーのお供、イカした茶菓子として普通に売られていましたが、そこから一転。
今では「キット、サクラサクよ。」が定番フレーズですから。
「縁起物」というポジションをゲットし、一躍受験シーズンの風物詩にまで登り詰めるわけです。
今ではメッセージを書ける特別パッケージや、「御守りキットカット」なるものも。
そしてなんと!
「い~よかん♪」と、得意のダジャレをさらに重ねた「キットカット 伊予柑味」も発売。
とどまることを知りません。
そしてですね、商品だけじゃないんですよ。
なんとオリジナルムービーを公開していて、それが岩井俊二監督による撮り下ろし。
そして受験生への応援メッセージを#キット想いとどく で募集した特集サイト。
こちらにはなんと!特別にネスレ日本の社員さん(しかも何人も)からのメッセージも掲載されているという、シュールな一面も。
なかには「??」という感想を抱くオチャメな部分もありますが、商売目線だけでは決してできないこと。
始まりは偶然のダジャレだったとしても、取組の端々から「頑張っている人を応援したい」という純粋な気持ちが伝わってきます。
だからこそ受験期はそこらじゅうでキットカットが行き交うのです。
親と子、友達同士、先生と生徒。
なんなら受験生が利用するホテルやタクシーでも配ったりするんですって。
こんなにカジュアルに応援の気持ちを表せるものってないですよね。
貰う側のプレッシャーにもならず、且つ貰って困らない消えもの。休憩に食べるのに最適な糖分量。
すばらしい。
ハートフルであり合理的!
「キットカットで、きっと勝つ。」
ダジャレも言ってみるもんですね。
とにかく。
この激動の一年。誰もが不安な環境下で、未来に向かい懸命に努力した若者が、報われない訳がない。
キット、サクラサクよ。