オンラインでおうちにアーティストを招く「究極のコト消費」を体験しました。
コロナ禍の副産物で、アーティストの皆さんがZoomなどで新しいパフォーマンスの実験をするのを目にすることが多くなりました。
オンラインの活動でも、ちゃんとアーティストが正当な報酬をえられるようになったらいいのに…と思っていたら、お友達の若宮和男さんがそういうプラットフォームを作ったとのこと。ECサイトっぽい作りですが、商品でなく、アーティストをZoomに招く時間の枠を購入するような感じです。
大好きなmizhenの藤原佳奈さんが主宰で、「あなたの歌をつくります」というプログラムがあり!
参加者には、大学時代の同級生の3名を招いたので、自分のプライベート空間に好きなアーティストを招くっていう。「王侯貴族か大富豪か…!」っていう贅沢な体験です。
「その場で即興で歌を作ってもらう」というプログラムなのですが、どんな感じかというと。
ゲームをしながらお互いを知る時間を設けたり、「いつ、どこで、誰が、どうした」という言葉のゲームをやって、歌詞の材料を場に出していきます。若い頃からずーっと仲の良いグループなので、お互いの共通言語がうっすら感じられることもあれば、突拍子のない言葉が飛び出て、シュールな雰囲気が出たり。
その材料を使って、藤原さんがその場で歌詞を創作してくれます。
それだけでも、「え、あの言葉の断片から膨らませて、こんな世界観のある歌詞になるんだ!」という驚きが。
さらに凄いのが、それを即興で歌にしてくれるところ。事前の打ち合わせほとんどなしに、演者の佐藤蕗子さんと達郎さんが、素敵な楽曲に仕立ててくれました。
この即興性だけでも、十分見応えがあるのですが、振り返ってみると、今回のパフォーマンスは「究極のコト消費」だな、と。
歌詞に大学時代のエピソードにまつわる言葉が散りばめられてるだけでなく、参加した四人が歌詞に登場。しかも、それぞれの性格もなんとなく入ってたり。おまけに、私達の投げかけた言葉から感じられる世界観が歌詞の形で言語化されてるのです。
つまりは、
まず、友達を招いてパフォーマンスを観る時間を過ごすというコト消費があり、
(ある意味一緒に)歌詞を創作するっていう「パーソナライズ性」と「インタラクティブ性」もあり。
さらに、自分達のためだけの歌という「エクスクルッシブ性」や、ライブパフォーマンスならではの迫力と、アーティストとの一体感もついてくる。
これは「究極のコト消費」と言ってもいいのではないでしょうか?
作品としては、過ぎ去った青春を懐かしむエモいものに仕上がりましたが、その歌に自分達が登場する、というのが、輪をかけてエモい。
ついつい、うるっと来てしまいました…
YouTubeに音声がアップロードされてます。
コロナ禍の環境下で、オンラインでしか集まれない、という制約があるからこそ、新しい形でクリエイティビティが発揮されるんですね。特に参加者同士のフラットさや、インタラクティブ性はzoomならでは、ですね。
#leap2live には、他にもいろいろなプログラムがあって、それぞれ楽しそうです。
個人的には、アーティストが正当な報酬をえて、それがサステナブルなビジネスになるっていうのは、すごく大切な事だと思っているので、とても素敵な取り組みだと思います。
おかげで、友人たちとの思い出がひとつ増えました!