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【FX】米中間選挙とドル円について
1.選挙の争点
細かいところを考えると色々あるんでしょうけど、重要なのはやはりインフレ対策について。
民主党の支持者は銃規制、共和党支持者はトランプの再出馬など、やはり具体的なところはイデオロギー的な話が入ってきますから、数字と論理で客観的に判断できるのはインフレだと割り切ったという次第です。
それに選挙の争点の注目度合いに関してもインフレについてがやはり高いですからね。
さて、中間選挙というのは、連邦議会と州議会、州知事のみの椅子取りゲームになります。
大統領の任期4年の間に行われる選挙であり、与党が変わることはありませんが、野党に大多数の議席を取られるとねじれを作られるので、もちろん大統領の政策にも影響を与えます。
現在の米議会の状況は、上院・下院共に民主党が多数派になっており、ねじれは起きていません。
しかし、もし今回の選挙で共和党が躍進するのであれば、今後のバイデン政権としても相当痛手になる。(主に法案の議決、予算の執行などの重大な議決においてねじれが生じる。→ここは日本や他の国の議会とまったく異なりません。)
可能性はどうなのか。ということですが、インフレや戦争の件があり、共和党優勢の状況だと報道はされています。
しかし、アンダードック効果もありますし、正直なところ開票日までよくわからないのが現状でしょう。
アンダードッグ効果(アンダードッグこうか、英: underdog effect)とは、劣勢または不利な立場の側を応援したくなるという心理現象。
2.威力は政権交代→金融政策→公約の順番(推測)
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カーター〜トランプ政権までの政権交代とドル円の歴史を見比べてみると、政権交代とドルチャートの反発が一致していることに気づけます。(92年政権交代以外)
ですから、今回も共和党がもし多数派へと返り咲けば、現在のドル高市場に対して下落圧力がかかる可能性があります。
特に、トランプ政権時代にあれほど金融緩和を推していたことからも、市場の認識方向が変わる可能性も十二分にある。
もし、短期的にトレードを行うのであれば、注視しておいていいポイントでしょう。
次に金融政策についてですが、これはどっちかというと中央銀行の話ですから、選挙とは切り離したほうがわかりやすい。
市場の米長期金利予測について、12月からは下方向となっています。
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さらに、11月のFOMCの声明文でもハト派発言が確認できます。
the Committee will take into account the cumulative tightening of monetary policy, the lags with which monetary policy affects economic activity and inflation, and economic and financial developments.
訳:政策とそれが経済に与える効果のラグを考慮しつつ、金融引き締めを行う。
先の政権交代とドルの関係然り、僕は別にドル安を望んでいるわけではありませんが、ファクターとして示す価値はあると思っているほどです。
最後に公約ですね。
例えば、トラス元英首相が打ち出した『減税政策』は市場にポンド安をもたらしました。
これは、イギリスのような高インフレの国で減税を行ったから起こったことであり、日本とは分けて考えたほうがいいんですけど、まあ、とにかく公約が市場にものすごい影響を及ぼすこともあることを覚えておいてください。
共和党が躍進した挙句、トランプが何かしら凄まじいことを言うとかですね。
3.共和党躍進でドルはどう動く?
先にもちょいと書きましたけど、トランプ政権時代の強い金融緩和の押し出しと政権交代、また市場の金利予測が相まって、もし共和党が上院・下院の両方で躍進するようなことがあれば、現在のドル高がドル安トレンドに転換する恐れがあります。
短期的にトレードを行う方は、気をつけておいたほうがいいでしょう。
まとめ
1.米中間選挙での注目はインフレ対策
2.共和党優勢だが、アンダードック効果が見え隠れ
3.政権交代時は、ドル円のトレンドが転換する可能性が高い。
ということで今回はここまで。
ありがとうございました。