思考実験のような人生を送りたい。
10年前の自分は、10年後何をしていると考えていたのだろうか。
10年前は12才、小学校卒業間際。特に不自由なく、失敗や挫折もせずに順当に成長していたと思う。
自分は器用貧乏(自称)であるため、勉強や運動を始め、苦手なものはないが得意なこともない、全てが平均ちょい上くらいのステータスである。
このお陰で大した努力をせずに、大抵のことがそこそこうまくいっていた。
しかし大学受験では、現役時代なめ腐った考えの結果、全落ちを味わい、浪人せざるを得ない状況、そして2浪はないというスリリングな状況、人生で初めて努力といえる経験をした。
そして現在、大学3年冬、気が付いたら完全に追い込まれていた。
2年生まで特になにもせずにボケ~っと大学生活を送り、3年生で少し危機感を覚え、後期に和歌山で旅館とみかん収穫の手伝いをした。そこでは大学生活では絶対に味わえない経験をし、たくさんの人脈もできた。職を失ったら和歌山に行けば、何とかなるくらいの第2の故郷の誕生である。
そしてそこで自分は農業がやりたいことに気が付く。しかし、学費スポンサーの祖父母に猛反対され、致し方なく就職の道を選ぶ。
就活を嫌々始めたとき、今まで気が付かないフリをしてきたが、自分はアピールポイントが何もないという問題に直面する。
語学能力ない、海外経験ない、専門知識や技術ない、インターンもしたことない、そもそも農業以外興味ない。
こんなやつ誰も雇いたいと思わなくね?と自分の存在価値が否定されている感じがして悲しくなる。これが噂に聞く、就活でメンタル崩壊するやつだと。
サークルの先輩は今の時期には、おそらく内定をもらっていたし、みんなやりたいことが明確で、目標に一直線って感じに見えた。
去年の今頃の自分はそんな先輩たちをただ見ていただけで、こうなりたいとも、こうならなきゃとも思わなかった。なんだか自分とは違う世界に生きている人たちのように感じていた。
そして今、劣等感、焦燥感、不安感などの色々なネガティブな感情に潰され、余計に自分はどうしたいのかが分からなくなる。
とりあえず動きだそうと思い、農業系のベンチャー企業を調べ、説明会に応募する。
色々企業について調べていると、自分はやっぱり農業を活性化させて、農家のサポートや自分で農業するときもっと楽にできるようにしたいのだと強く思った。
そこで新たにでてきた願望が、大学院に進学すること。しかしこれは調べているうちにとんでもなくハードなことが分かり、現実的ではないなと思えてくる。
それに農業の勉強なら農業大学校というものが全国各地にあるらしく、より実践的に学べるみたいなので、農業始める前にそっち通えばいいじゃんとなった。
考えれば考えるほど、分からなくなってくる。
あと数ヵ月で就活を終わらせるのも、付け焼き刃って感じで嫌だし、そもそもモチベが全くない。
もういっそのこと一年休学して、色々やってみようかなとも思えてくる。
幸いなことに自分の周りには、休学経験者もちらほらいるため、色々話が聞けそう。
やっぱり大学生という肩書きは、社会において最強。いつまでも大学生を名乗っていたい。
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