【R】Carver 's Dozen
結局のところ 何が言いたいのか、
全くもって最後までわからないのに
それでも読みたくなる。
好きな小説家のひとりが村上春樹さん。
彼の作品はそれこそ教材で
触れ合うことも然る事ながら、
読んだ作品はそれなりにあるのだけれど、
何より私が1番この人が好きな理由は、
彼の翻訳である。
読んだ本は彼の作品より、
彼が翻訳された作品の数が、
間違いなく私は多い。
”よく翻訳は医療に似ているといわれる。”
沢山の人が翻訳された本でも、
比べて彼の翻訳が好きなのです。
けれども、
この本の後書きで、
カーヴァーの作品すべてを訳した彼が、
翻訳の名人と評し、慕う方のお名前が。
文章を書く人は
人を賞賛することも
実に素敵に上手にされるなあと
つくづく思いました。
柴田元幸さん。
また本屋に行くのが楽しみです。
『カーヴァーズ・ダズン』
小説10遍に詩とエッセイで1ダース。
「ベイカーズ・ダズン」の
13個目の詩をおまけに。
”ある原則の中に生きつづけるであろう。
しかしその原則の本質や目的は
我々には謎である。”
”私にはそのような類の不滅性は意味を持たない。
私はそういうのが理解できない。”
あくまでもフィクションではあるけれど、
カーヴァーが自身を投影させていることは
言わずもがな。
詩人、テス·ギャラガー。
カーヴァーと1977年に出会い、
1988年6月17日に結婚。
そして、
8月2日にカーヴァーは死去。
まだまだ出会いたい人が、本が、
沢山ある事に幸せを。