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ファンによる山口達也講演会レポ (2023/6/25 @福島県郡山市 徳成寺)
2023年4月23日、いつものように「山口達也」でパブサしていると、山口君の講演会があるとのツイートを発見した。(今探すと該当ツイート見つからず...)
場所は福島県郡山市の徳成寺。かなり遠方だが、深く考えることなくお寺のHPのフォームに講演会参加希望の旨を送信。その数十分後、お寺から電話がかかってきた。(その後同趣旨のメールも送られてきた。)曰く、まだ講演会の応募を受け付けていないとのこと。しまった、フライングしてしまった。恥ずかしい。2日後の25日から応募開始であった。
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25日になるまでは、徳成寺までの道程を調べていた。東京から郡山駅まで新幹線で向かう。徳成寺は駅から7.2km離れており、郡山駅からタクシーかバスで向かう必要があった。交通費だけで2万円。金額だけでなく所要時間も問題だった。移動だけで往復4時間以上かかる。私は非常に非合理的なことが嫌いな人間で、何処かに遠出をする時は予定をパンパンに詰める。何かの目的に費やす時間より移動時間の方が長いなんて有り得ない。正直止めようかと思った。また関東で開催する時に行けばいい、また次がある、そう一瞬頭をよぎった。親も同意見だった。
少ししてからTOKIOのライブDVDを観た。知らぬ間に涙が滲んでいた。次があるなんて保証は無いということを私は知っていた。そんな大事なことを忘れていたなんて。山口達也は、私にとって、私が大嫌いな非合理的な行動をしてでも、会いにいく価値がある人だった。たとえどんなに時間やお金がかかろうとも、絶対に会いに行く。そう心に決めた。
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改めて25日の0時ぴったりに応募。定員は100名で、6月1日に抽選結果発表とのことだった。
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6月1日になった。徳成寺からメールが届いた。落選した。福島県の山奥のお寺で開催とはいえ、100名と山口達也の知名度からしてみれば少すぎる定員から覚悟はしていたが、実際落選すると落胆した。悲しい。せっかく会えるチャンスだったのに。やはり私は貴方に会えない運命なのか。
しかし、講演会の存在をほとんど忘れかけていた6月18日の夜、一通のメールが届いた。私は部屋中に響き渡る程の大声で絶叫した。
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これは…これは行けるということか…??直ぐに行ける旨を返信。その間僅か数十秒。数分後に返信が来た。
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こんなに嬉しいのは第一志望の大学に合格した時以来かもしれない。いや、もしかしたらそれ以上に嬉しいかもしれない。山口達也のファンになったのは今から11年前、2012年に遡る。この11年間、一度でいいから実物を見てみたいと願ってきたのだ。たかが数年の志望大学とは想いの強さが違う。
このメールが届いたのは講演会の丁度1週間前だった。1週間以内に新幹線のチケットを買うことに加えて、あと1つやらなければならないことがあった。
4月18日に朝日新聞で記事が出た。
「自信なくした40代、重ねた「負の成功例」 山口達也さんの依存症」(https://www.asahi.com/sp/articles/ASR4D55PPR47UTFL00V.html)
「40代のころ、すべてにおいて自信がなくなっていた。自己肯定感が低くなり、自分のことを褒められなくなったんです。」
この記事の中で山口くんが語っていた言葉に衝撃を受けたと同時に激しく後悔した。伝えれば良かった、ファンレターを書けば良かった。例えどんなに強く想っていたとしても、言葉にしなければ相手には絶対に伝わらない。伝わらないどころか、その想いは初めから無かったこととにされてしまう。ファンレターを書いて渡すこと。それがやらなければならないことだった。ファンになってから長い月日が流れ、本当に色んなことがあった。それを全て書いていたら膨大な量になってしまうため、書く内容はかなり厳選した。(最終的に原稿用紙7枚分の文量になったため全然厳選出来ていない。(汗))
ファンレターは何とか講演会の前日に書き上げた。便箋8枚の分厚いファンレターを抱え、遂に明日、長年の憧れの人に会いに行く。
当日は朝の8時半に起床した。準備を終え外に出ると、まるで今日の私の心情を反映したかのような見事な晴天だった。山手線で渋谷駅から東京駅に向かう。東北新幹線の新幹線改札口からやまびこ号に乗る。約2時間で郡山駅に到着した。
新幹線改札口を出ると、「徳成寺」と書いた紙を持った女性が誰かを探している様子で立っていた。徳成寺というのは、今回の講演会の会場である。もしかして、待っているのは山口くんでは…根拠は無いが、そう確信した。不自然に思われないよう立ち止まる。4、5分経った頃だったように思う。その時、私は、iPhoneを右手に持ち、駅の出口の方を何となく見ていた。右側で先程の女性が待ち人と合流したことを気配で感じ取り、サッと右側に視線を向ける。目の前で何が起こったのかよく理解出来ない。「山口達也だ。本物だ!」こう認識するまでタイムラグがあった。女性が待っていたのは、私の確信した通り、山口達也その人だったのだ。こういう勘は何故かよく当たる。思わず追いかける。あっという間に駅の一般車乗り場の黒い車に乗り込み、会場へ向かってしまった。歩くのが早くて声が掛けられなかった。しかし、まさか会場に着く前に会えるとは思っていなかった。単なる偶然なのか、それとも私の想いの強さが山口くんと私を引き合わせてくれたのかは分からないが、すぐ目の前を憧れのあの人が歩いているというのは本当に信じられないことだった。あれは現実か、それとも幻想だったのか。しばらくその場に立ち尽くして動けなかった。
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12時45分発のバスに36分乗り徳成寺まで徒歩10分のバス停(ドリームランド)に到着した。駅周辺はビルが多数建ち割と賑わっているものの、ドリームランド周辺は一面緑で、コンビニすら見当たらない正にド田舎であった。ここに居るのか、山口くんが。
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10分程度歩いて徳成寺に到着した。4店程屋台が出品していて、小規模なお祭りのような賑わいだった。年齢層は割と高めで、かなり辺鄙なところにあることもあり地元の人が多いようだった。TOKIOのファンはどのくらい来ているのか検討もつかない(そもそもTOKIOのファンは年齢層が高めなのでね)。
14時ぴったりに講演会が始まった。4月18日の朝日新聞の記事及び4月29日のASK主催のオンライントークイベントの内容と重複する部分があったものの、今まで聞いたことが無かった話も聞くことが出来た。アルコール依存症の話だけでなく、ジャニーズの話やTOKIOの話も聞けた事が嬉しかった。アルコール依存症や精神を病んでいた頃の話を、時にユーモアも交えながら話す姿は正に私がテレビで目にした山口達也そのものだった。マイクの持ち方や話している最中の手の動かし方、指で顔を触る癖、歩き方、何もかも見覚えがある。私が好きだった山口達也は今この瞬間に実在している。幻想なんかじゃなかった。この当たり前とも言える事実が私にとっては本当に嬉しかった。私は山口くんのことをもう二度と見られないのかと思っていた。出演する番組は全てチェックしていた。もはや生活の1部になっていた山口くんが、急に私の世界から消えてしまった。5年の時を経て、まさかまた会えるとは!今でも信じられない。
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こちらは全て私が撮影した写真。講演会は写真撮影とSNSへの拡散がOKだった。(録画は禁止)席がかなり後ろの方だったため画質が悪くて申し訳ない。
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ちなみに今回の講演会でかかった費用を計算してみた。今後行かれる方の参考になると幸いである。
新幹線代往復 13,980円 (乗車券は学割で2割引。特急券は学割適用外)
バス代往復 1,000円 (郡山駅〜ドリームランド)
講演会参加費 2,000円
合計 16,980円
補足 手紙はお寺の方に預けました。 「山口さんに渡しておくからね」と言われたのできっと届いたと信じています。