なむちゃー

日々思ったことを書きます。日記とエッセイと、短い創作や映画感想などもちょっぴり。

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最近の記事

自己愛と自己肯定と自己管理

今日、歯がちょっと痛いなと思って鏡を見た。黒い点がある。多分、虫歯ができた。思い返せばもう2年半も歯医者に行っていない。あぁ、痛みが少ないだけで重症かもしれない。どうしよう。大人なのに情けない。自己管理もできないの?一気に自己嫌悪感に襲われた。私は自己管理が下手だ。身体、メンタル、人間関係、スケジュール。管理できない事柄は多岐に渡る。メイクしたまま寝るし、イライラした時隠せないし、素直じゃないし、筋トレは続けられないし、早寝早起きできないし、人の嫌がること平気でやるし。あぁ、

    • 駅徒歩15分の家に引っ越してよかったこと。

      私は今年3月に今住んでいるアパートに引っ越してきた。新居は駅徒歩15分の物件。家の玄関から駅のホームまで、実質17分くらいかかる。 以前住んでいたアパートは駅まで徒歩5分の駅チカ物件だった。ただ風呂とトイレが一緒のユニットバスが苦痛で、私は引っ越しすることに決めた。次の物件は憧れの中央線沿いで、どうしてもバストイレ別にしたくて、2階以上が良くて、できたらキッチンも広めで、でも家賃はできるだけ抑えたくて…そんなわがままを叶えてくれたのが駅徒歩15分のアパートだった。 結果、

      • フェデリコ・フェリーニ 『道』

        今日、フェデリコ・フェリーニの『道』を観た。 この映画は、私の母が、「この世で最も好きな映画」と、言っていた作品だった。 だから、観るのが楽しみでもあり、怖くもあった。 私の母は、まさにこの映画のジェルソミーナのような人だった。そして私の目から見た父は、ザンパノその人だった。これ以上、今は書くことはできない。 だから観るのは苦痛でもあった。あらゆる苦痛が蘇る。そして疑問。ジェルソミーナ、何故その男についていくの、何故逃げない、何故泣くのに逃げない、まさか愛しているのか。

        • 『追龍』 はノスタルジーな正統派香港ノワール(ブロマンス)映画だった、けど…

          『追龍』観てきました〜!香港2大明星のアンディ・ラウとドニー・イェンがダブル主演を務めた話題作です。以下核心には触れませんが、観た人間の感想なのでほんのりネタバレしてます。あと結構辛辣なので、すいません…。 (新宿武蔵野館にて/2020年8月1日) やはり香港ノワールはブロマンスの原生林……香港ノワール。好きなんですよ。なんでって?男同士の魂のアレが熱いからですよ……。 男同士の友情を超えた愛憎と銃撃戦の末の血塗れのハグ、そして金では替えられないクソデカ感情を見せつけられ

          テレワークの日の朝、上司からメールが来た。

          都内の感染者がまたも増加を始め、遂に小池百合子都知事がこれは第2波と発言した昨日。緊急事態宣言解除であっさりテレワークを終了した私の勤め先も、またもやローテーションテレワークに逆戻りした。 みなさん、テレワーク、好きですか? 私は、すごく好き。 効率が下がるとか言われるけど、出社時の3倍は集中して働ける気がする。成果も確実に出ている。 なぜなのか、それは圧倒的に気楽に働けるからだ。別に音楽掛けながら、部屋着で働いてるとかでもない。なんなら朝は通勤時間の代わりに散歩して

          テレワークの日の朝、上司からメールが来た。

          「幼稚園の連絡帳っぽい日記」を書くと、メンタルがおちつく

          最近、0歳の息子を育てる友人と時々遊びに出る(このご時世なので密にならない場所を選んでだが…)。彼女とは大学時代に知り合ったので、もう出会って7年とかそれくらい経つ。 息子くんをひとたび抱けばギャン泣きされる私。育児に関わることは毛ほども手伝えず、母となった彼女の赤子あやしスキルに感心するばかりだ。 特に私が感銘を受けたのは、随所に登場する「褒めワード」である。 水を飲めば「お水飲めたね〜😊」、おむつ替えれば「我慢できたね〜👌」と、とにかく赤子は何をしても偉いのである。

          「幼稚園の連絡帳っぽい日記」を書くと、メンタルがおちつく

          コロナうつ、ヤギさん、生きてるだけで褒められたい。

          こんな時だけど、友人たちと一緒に動物園に行った。 雨の日だし、すれ違う人もまばらな、密とは無縁の空間だった。 動物を見るのは本当にひさしぶりで、そのフォルムとか、匂いとか、ひとつひとつの動作に癒された。餌を食べて、かゆいところを掻いている姿だけで「かわいい」を連呼してしまう。 いいな、と思った。動物は「ただ生きる」だけで価値を創出している。 私もただ生きているだけで褒められたい。餌食べて、ぼーっとして、寝て、時々起きて、のそのそ動いて、ぼーっとして、寝て。それだけでいい

          コロナうつ、ヤギさん、生きてるだけで褒められたい。

          欲望の翼: 脚のない鳥に恋をした

          ウォン・カーウァイの欲望の翼が好きだ。 初めて観た2018年の秋から、幸運な事に年に1回は劇場で観る機会に恵まれている。 最初見た時、何が好きか言葉にできぬまま何かすごいものを見たという強い感覚に襲われて、上京してきて初めて映画のパンフレットを買った。 2度目観た時、既にレスリー・チャンのファンになっていた私は、ヨディの人生に彼自身を重ねて焦がれる胸をくしゃくしゃにした。 先々週は、3度目だった。香港国家安全法が施行されて、最初の土曜日。ルーツを求めて飛び続ける脚のな

          欲望の翼: 脚のない鳥に恋をした

          トラスト・ミー: 目の前にあること、目の前にあるもの

          ハル・ハートリーのトラスト・ミーを観た。 時々、こういう映画に出会う。始まった瞬間のワンカットから、あぁ、これは私の特別な映画になると分かる作品。 唇をどぎついピンクとブルーに塗りながら、「子供ができたの、5ドルちょうだい」と父親にのたまう少女。掠れたアイメイクに縁取られた、零れ落ちそうなほど大きな瞳。 私はワンカット目からこの映画を信じ、完全に身を委ねた。あたたかな毛布のなかで目覚めるような作品。ピュア。純真。真心。 純真であることは、こんなにも生きづらい。それをわ

          トラスト・ミー: 目の前にあること、目の前にあるもの

          夜の公園にて: ディスタンスから見つめるソーシャル

          最近、夜の公園でnoteを書くのが好きだ。 緑に溢れていて、静かで、空気もいい。休日はテーマパークになってしまうこの場所も、本を持って出かければ、私だけの書斎になる。 夜の公園には外国人が多いなぁと思う。 そして思い出す。私も留学中、1人で公園に行くのが好きだった。 田舎町でアジア人が少なくて、いつも誰かに見られている気がしていた。 だから疲れた日、よく夕暮れの公園に行った。緑のリンゴを齧って、イギリス人になりきった。孤独だけど気楽だった。 夜の公園にいる人は、基本的

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          香港と私: 2019年7月7日のデモに遭遇した私のそれから

          2019年7月5日から7月8日の4日間、私は香港にいた。今にして思えば、逃亡犯条例への抗議が激化し、7月2日にデモ隊の立法会突入が発生した直後のとんでもない時期である。 何故そんな時期に!?と聞かれても何も詳しいことを知らなかったからとしか言いようがない。 捕まると中国に送られちゃう法律が制定されそうで、反対のデモが起きている。私の知っていたことはそれくらいだ。 7月1日が返還記念日で、香港が政治的に盛り上がっちゃう時期だとか、もちろん知る由もない。 香港は初めてだっ

          香港と私: 2019年7月7日のデモに遭遇した私のそれから

          「美しい顔100」などと言わずに、正直に「俺の好きな顔面」と言えよ

          毎年恒例「世界で最も美しい顔100」に、水原希子さんが怒っていた。 偏った美の概念を押し付け、ルッキズムを助長すると。 私もかつてこのランキングを、下から上まで見たことがある。自分の好きなタレントを必死で探していた。100位から1位まで隈なく見ても、彼はいなかった。 そして気付く、アホらしい。 これを見る人間は踊らされているのだ、「私の好き」は「世界が認める正しい好き」なんだ!と認められたい欲求に。 自分の趣向は「正しい」のだ!と、そんなことまで承認されたい気持ちを

          「美しい顔100」などと言わずに、正直に「俺の好きな顔面」と言えよ

          ひまわりを棄てる

          先週、私はものすごく落ち込んでいた。だから元気を貰いたいと思って、花を買った。黄色いひまわりを一輪。 家に持ち帰って花瓶に挿した。空気を読めないみたいな黄色が、正直忌々しかった。私はこんなに元気がないのに、腹が立つ。 その日、せっかく買ったひまわりを、ちっとも綺麗と思えなかった。 それから一週間、私は本を読んだり、大好きな映画を見たり、美味しいものを食べたり、街に出たり、色々な人の助けを借りて漸く元気を取り戻した。 ひまわりはまだそこにあった。忘れかけた頃に何度か水を

          ひまわりを棄てる

          香港映画『十年』が、5年で現実になるかもしれない。

          香港映画、『十年』を観た。 2015年に制作されたこの映画は、当時の10年後にあたる2025年の香港の未来を描くオムニバス作品だ。香港版国家安全法の導入が現実問題として目前に迫る今、この作品を鑑賞した。 正直リアルすぎて、心臓がドキドキした。香港人は5年も前から、ここまで具体的に自由が侵されることを危惧していたのか。各短編の内容に少しだけ香港の事情を絡めて解説したい。一部結末まで書いているので、避けたい方はご注意を。 『Extras (エキストラ)』 国家安全法の制定を目

          香港映画『十年』が、5年で現実になるかもしれない。

          「本を買って読む」ことの意味と、本の選び方

          恥ずかしながら私は全然本を読まない人間だった。読むのは苦手ではない。むしろ速い。しかしものすごくケチで、お金を払ってまで本を買って読む価値が分からなかった。そこに優柔不断と完璧主義が加わり、書店に行ってもどの本を選ぶべきか見当もつかず、結局買わずに帰るタイプだった。今思うとアホだが、こういう人の気持ちは痛いほどわかる。 そんな私が先週本を買った。それも2冊。しかもビジネス書。 キャリアについて悩み、数日間ネット検索を繰り返し、ますます落ち込んでいた。もう何でもいいから助け

          「本を買って読む」ことの意味と、本の選び方

          ネスカフェ香港のアニメCM(の字幕)がすごい

          ネスカフェ香港のアニメCMが最近公開されたんですが、これがめっちゃ可愛いんですよ…!(まずはご覧いただこう) 日本のアニメスタッフが制作しているようです。 は~めっちゃかわいい。香港の街並み…絵もふわふわでかわいい……🥰 だが真の感激ポイントは別にある… この動画の下の方をよく見て欲しい…… このCM、広東語字幕が付いてるんですよ…!! ポカンとしたそこの君、この記事を最後まで読んで欲しい。 そもそもこれ中国語じゃないの?うーん、惜しい!広東語です! 香港人の母国

          ネスカフェ香港のアニメCM(の字幕)がすごい