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日本語から日本語への翻訳(おまけ)

何度も書いている通り、日本語で書かれた他人の小説を日本語に翻訳するというとても楽しい作業をしたわけだけど、オカワダアキナさんが僕が日本語で書いた小説『天使のマーチャン・ダイジング』を日本語に翻訳してくれた!

オカワダアキナさんはBRuTiFuLというアンソロでご一緒したりするんだけど、その軽やかでちょっと奇妙でラブリーな作風に騙され(?)そうになるけど小説の技術がめちゃある人だ。

天使のマーチャン・ダイジング(原作:伊藤なむあひ、訳:オカワダアキナ)

読んだらわかるけど、めちゃくちゃ丁寧に読み込んでくれて試行錯誤してくださっています。すごい、うれしい。自分の書いたものをこんな風に読んで、書いて(訳して)くれることなんてなかったから不思議な気持ち。

『俺のエンゼルマート』とか、『とてもおごそかに』とか、なるほどそう訳すのか!っていう箇所と出会ったときの感動みたいのがすごい。元の小説を壊さず、読み取って変えてくれた部分が特にこの二箇所だと思う。

あと、文章のユーモアと男女の違いについて触れていて、結構センシティブな話題なんだけどちょっとわかる気がする。文章に現れる性差というのはどこで生まれるんだろう。絶対的なものではないけど傾向は確実にある。

ちなみに、全てを読めてるわけじゃないけどオカワダアキナさんの作品はとても好きなものが多い。その理由が両性的というか、僕の自分の中にあるそういった考えからはみ出してるからだ。

なんかもうちょっと書きたいんだけど、やっぱり相手の作品を翻訳している時と、相手が翻訳してくれた自分の小説(であったもの)を読んでいる時が一番考えている。小説のことを。小説って楽しいなってなりました。改めて。

オカワダアキナさん、ありがとうございましたー!

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