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愛がなんだを見て愛ってなんだろうと考えた日


こんにちは。なもりです。

先日地元の映画館で「愛はなんだ」を見てきました。感じたことなんかをつらつら書いていこうかなと思います。

まず、この映画はラブコメではない(CM見ただけだと うわ成田凌でてる!ラブコメやん!キュンキュンしたい見にいこ〜というテンションになるのはとてもわかる笑)んですけど、私が入った回はカップルが座席の半数を占めていました。パートナーとこの映画を見にいくのはマジで大有りだと思し、お互いのことをもっと大切にしたいと再確認できるんじゃないかな。でもそうではない関係だと当たり前に映画館を出た後色々考えちゃうと思います。なんだろう、LALALANDを一人で見たい派の方は、これも一人で見た方がいい映画です。(?)

あとこの映画はセフレの話じゃない、そんな言葉で片付けられるものではない。と監督さんがtweetしてましたね。まさにその通りだと思うけど、関係がどうであれどうしても繋ぎ止めておきたい人がいる方なら刺さる内容だと思います。相思相愛カップルには理解出来ない感情がたくさんあるし、きっと「そうではない人」の心のどこかにある黒いもやもやが疼くような映画です。


あらすじ

28 歳のテルコはマモル(マモちゃん)に一目惚れした5ヶ月前から、生活はすべてマモちゃんを中心に動いている。仕事中でも、真夜中でも、マモちゃんからの電話が常に最優先。仕事を失いかけても、親友に冷たい目で見られても、マモちゃんがいてくれるならテルコはこの上なく幸せなのだ。けれど、マモちゃんにとっては、テルコはただ都合のいい女でしかなかった。マモちゃんは、さっきまで機嫌良く笑っていたのに、ちょっと踏み込もうとすると、突然拒絶する。今の関係を保つことに必死なテルコは自分からは一切連絡をしないし、決して「好き」とは伝えられない。

ある日、朝方まで飲んでマモちゃん家にお泊まりしたことから、2人は急接近。恋人に昇格できる!と有頂天になったテルコは、頼まれてもいないのに家事やお世話に勤しみ、その結果、マモちゃんからの連絡が突然途絶えてしまう…。

それから3ヶ月が経ったころ、マモちゃんからひょっこり電話がかかってくる。会いにいくと、マモちゃんの隣には年上の女性、すみれさんがいた…。


感想(ネタバレ)

なんか怒られそうな表現になってしまうけど、私はテルちゃんにもマモちゃんにもなったことがある。その時の屈折した愛の形を思い出しました。テルちゃんみたいな女だった時は、「愛は貰うもんじゃない、与えるもんだ!アガペー!」なんて言って割り切ってたし、辛くなかったし、普通に幸せだったな。きっとそれは相手が私を拒絶してこなかったせい(おかげとは言いたくない)なのかもしれないけど、私のやりたいこと好きなこと趣味特技の全てが「その人の側にいること」だった。今考えると自分で引くくらい超絶片思いですね…。

テルちゃんの片思いの「重さ」は結構ずっしりめだとおもう。序盤はそのずっしりした思いをマモちゃんにえいやっと投下していたけど、後半は少しずつちぎっては投げちぎっては投げで、マモちゃんに「もう会わない方がいい」と告げられた時は丁寧に投げたものを自分で回収していた。自ずから回収するくらいなら不法廃棄してそのまま逃げ去れよー!と思うけど、愛から執着に変わった瞬間がこのタイミングなんだろうなあ…。クズなマモちゃんでさえ俺らはもう会わない方がいいと言えたのに、自分が持っている感情が愛ではなく執着心だって気づいているのに、都合のいい女友達を続け、マモちゃんとスミレさんの仲を取り持とうとするテルちゃん…どうしようもなくバカで、悲しい人だ。きっとこういう人のことを「悲しい」と揶揄するのは間違っている気がする、他の言葉がうまく浮かんでこないのが悔しい…。

中原とラーメン食べた後、コンビニで別れ際に「うっせぇばーか」っていうところがこの映画で一番好きなシーンなんだけど、マモちゃんのことしか考えられない自分にさえ執着しているようで、自分のことくらい執着ではなく愛してあげてほしい、と思った。マモちゃんのことを好きな自分を愛していたらきっと像の飼育員になったりしないだろうし…最後のあのシーンは心の中でウギャー!となりました。


もともとfilmarksのレビューを見て高評価だったので期待していたけど、見てみたら期待以上の内容でした。今年に入ってから見た恋愛モノの邦画のなかで一番良かった。愛ってなんだろうね。


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