毎年このくらいの時期になると無性にショパンが弾きたくなる。 今日もバラード4番を引っ張り出してきた。 同じように「木枯らし」も弾きたいと思うのだが、毎年あともう少しのところで「木枯らし」が吹く頃に間に合わず、そっとフェードアウトしている。(最初の1ページだけでいいなら、弾けるんだけどなぁ。) さて、もし自分がリサイタルをするなら。 11月に開催してオリジナルや即興も織り交ぜ、自分の好きな曲たちをアラカルトで選曲したサロンコンサートが理想だ。 いつになるかわからないが、
日本シリーズ第3戦がテレビから流れている。 先ほどのホークス今宮選手の打席で、応援席から「いーまみやー!」のコールが飛ぶ。が、私の耳に入ってきた音は「みーずかーみさーん!」 画面には今宮選手が映っているし、絶対に違う、とわかっているのに、面白いくらいに「ミズカミさん」を呼んでいるようにしか聞こえない。 確かに、「ず」以外は母音の音が同じなので、子音をきちんと発音しないと聞き間違いは起こるのであろう。そして最後に無声音の「ん」が追加され、それは完成されたのである。 一見
2015年に弟が高校のプログラムで一年間ホームステイしていたお家には、既に2回、訪れたことがあった。気軽に訪れるには遠い、トロントからまだ一時間時差のある小さな都市・ハリファックス。乗り継ぎを考えると移動だけで丸一日かかる距離だ。一度目は留学中の弟に会いに、二度目は弟が高校を卒業するタイミングで、それぞれ一週間ほどお世話になった。 2019年、とある私立校の非常勤講師をしていた私は、年間行事予定を見て、「夏休みが長い」ことを知った。日本の夏は暑くて過ごしにくい。私は英語を勉
これまで何度も読み返したお気に入りの本をご紹介。 今後、しれっと増えていくかも。 梨木香歩『西の魔女が死んだ』 小川洋子『博士の愛した数式』 有川浩『海の底』 東野圭吾『マスカレード・ホテル』 宮下奈都『羊と鋼の森』 また、 痛快ミステリー部門:東川篤哉の烏賊川市シリーズ 音楽ミステリー部門:中山七里の岬洋介シリーズ も面白く、新刊が出るたびに読んでいます。 中山七里はカエル男シリーズも面白かった記憶。 読み返そうかしら。
先日「小説を読むことは好きだが、内容をよく咀嚼して、主人公の葛藤を自分も感じて、きちんと納得してから続きを読む。だから一日数ページずつしか読み進められず、一冊読むのに何ヶ月もかかる(要約)」というネット漫画の一コマに出会った。 なんて素敵で、それでいて頭を使う読書なんだろうと感じた。 学生時代から、読書は好きだ。 だが、いつもいつも読んでいるわけではない。 毎年、「本を読みたい」時期が訪れる。 その大体は晩秋で、そこで私は一年分の読書をするといっても過言ではない。 私は
出不精の私は家から一歩も出ない日が多い。 直近だと昨日、そして今日。50㎡ちょっとのマンションの玄関ドアを開けたのは、夫を仕事に送り出す数秒間のみだ。 こんなに過ごしやすい気温の日々が年間何日あるだろう?わかってはいる。外の空気を少しでも吸ったほうがいいこと。町内一周分でも散歩すればいいこと。だが「面倒くさい」が勝ってしまう。 誰が見ているわけでもないのに「すっぴん(に近い状態)」で都会を歩きたくないだとか、小綺麗な服を着ると歩きにくい靴しか選択肢がなくなるとか、服はある
昨年結婚した夫との共通点はいくつかあるが、「匂い」に関する好きが似ていることは嬉しかった。 とはいえ、お互い特にこだわりがあるわけではない。ブランドの香水やルームフレグランスを使っているということでもない。彼が使っているシャンプーの匂いが私の好みだったり、ドラッグストアで新しく柔軟剤を探すときに同じものを選んだり。そういうレベルなんだけど。 だけど、日々の生活の中で自然と纏うことになる「落ち着く匂い」が同じということは、違和感のない心安らぐ時間を過ごせている(=ストレスが
海外の小道を歩いている記憶がよみがえる。 オーストリア、ドイツ、イギリス… どこか一箇所ではなく、ヨーロッパ各地の街角が順繰りに再生される。 海馬の奥の方にしまったままにされていた埃をかぶった思い出が、もしかしたらもう思い出すことがなかったかもしれないあの場所が、あの芳ばしい香りによって、いろんな引き出しから、タグ付けされていたように一瞬でよみがえる。 よく、思い出は匂いと結びついていると言われるが、本当にそうなんだなぁと感じた実体験だった。 『新宿の ケバブで感じる