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お化け屋敷は日本の文化3

続き、、、。

浅草花屋敷園長の紹介で丸山工芸社の社長と浅草で会って話を聞くことになった。 お化け屋敷を作る人ってどんな人だろう、、、。やっぱり顔色が悪い人なのかな。 あれこれ想像していたけれど実際会ってみると凄く陽気でオープンな社長さんで私はすぐお化け屋敷の話を始める事ができた。 豊島園のそばで育ちずっとお化け屋敷の作りに興味があった話、それからイギリスのロンドンダンジョンで感じたあの恐怖の世界感がなぜか日本に似ている気がしてその接点が何なのかずっと考えている話をした。(お化け屋敷は日本の文化1 にある話の続き。)アメリカと全然違うのはなぜか。やはり島国だからかしら、、、。天皇と国王? はてなだらけで真剣に話す私に社長はさらっと一言で答えを出した。

あーあれ、僕が作ったもん。 呼ばれてイギリスに行ってね、、、。

、、、はっ?   えっ???  

私はその ? のお陰で今まで能の幽玄の世界やシェークスピアのゴーストの事などずっと考えさせられていた。 舞踏にも時々似たような感じがあるので、自分もクラスを取ってみたりした。 

つまり、そういう事????

気が抜けたが可笑しくなって大笑いした。 そしてその後、伝統的なお化け屋敷を継ぐ人が少ないのでどんどん廃業している話を聞いた。豊島園のお化け屋敷は丸山工芸社が手掛けたがミステリーゾーンを作った家族はもう誰もお化け屋敷業を継がなかったので終わりになってしまったらしい。

そうか、、、ずっと昔に誰かが一生懸命作ったミステリ―ゾーンで私達は叫んだり泣いたりしていたんだ。なんだか、作ってくれた親を亡くしたミステリ―ゾーンのお化け達がかわいそうになった。

社長は先代から、もともとお化け屋敷はシアター形式でスタートしたらしいと話してくれた。いつかまたきっとその形式が戻ってくるのではないかと言う社長の言葉を聞いていてお化け屋敷の長い歴史を感じた。 どうやってシアター系になったんだろう。お岩さんの話をしているときに、デンデンデン,、、ドロドロ~って仕掛け人形が動いたりしたのかな? え~ 是非みてみたい~! 音はどうしたんだろう。歌舞伎のように幕の後ろにいたのかな。 

日本の怪談話、あの古い時代が蘇ってすんなり入り込める。その体感版が日本のお化け屋敷なんだと思う。 個人的にはただキャーって怖ければ良いわけじゃないと思うのでこういう伝統職人さんがもうこれ以上減らないように願ってやまない。 そういえば、丸山工芸社は豊島園のお化け屋敷やミステリ―ゾーンの人形をどうするんだろう。 社長さんはお元気かな?  なんとなく検索して驚いた。

どうも火災に巻き込まれ代々受け継いできた大切な人形が焼けてしまったとか。 なんて事 、、、。 
でも生きている限り丸山工芸社さんなら伝統を受け継いで次の世代にこの文化を繋げることが出来るに違いない。もうそう出来る人がそんなに残っていないのだから応援している。 もうこれ以上日本から伝統的なお化け屋敷がなくならないようにしたい。  



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