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即興詩【風の肌】
風が地球の物質に当たって、何か云っている。
色彩を胸に抱いて、伝えてくる。
ひゅーひゅーの中のヒューヒュー。
響きの質を粉々にする「見えない」
心臓から滴る音色を、声を、翳してくる。
私と風がぶつかって、浸かる。時空を飛んで。
風の肌の温もりに名前と命を唇に浮かべて
吹きかける呼吸。
ひゅーひゅーの言語を探して。
ヒューヒューの扉を叩いて。
風の肌の香りは、百群の香り。
今日も地球を取り囲んで、優しく包んで、
何か云っている。
全身全霊を孕んで、伝えてくる。
※尺八は風の声と似ていると感じながら。