初めてのテント泊登山に瑞牆山がおすすめ!コスパ◎な日帰り温泉も
7月某日、都内のmont-bellにて登山用のテントを購入した。とにかく早く使いたい!という思いで山梨県の百名山、瑞牆山(みずがきやま)で初のテント泊登山をすることにした。
瑞牆山を最初に選んだ理由は以下。
テント場へのアクセスが容易
テント場が広くて予約不要
荷物を置いて山頂にアタックできる天候がよければ隣の百名山、金峰山も狙える
持ち物
初めてのテント泊、手探りだったけどそこまで不便なく過ごせた。
ザッとメインのギアは以下
山と道 MINI(ザック)
mont-bell ステラリッジテントⅠ型(テント)
SEA TO SUMMIT スパークSp1(シュラフ)
THERMAREST Zライトソル(マット)
Esbit ポケットストーブ(火器)
その他の細々とした荷物
Tシャツ×1
短パン×1
寝巻き(コットンTシャツ、長ズボン)
下着×2
レインウェア
固形燃料
BICライター
食料
モバイルバッテリー
ヘッドライト
この時点では、テントの下に敷くグラウンドマットなしで挑戦。テントの保護や結露対策には必要だと思ったけど、豪雨に一晩さらされてもなんとかなった。一応対策として、テント内にビビィのエマージェンシーシートを敷いた。
山と道のMINIは30L。テントを含むと容量に若干不安があったので、同じく山と道のスタッフバッグを上に外付けして対応した。このスタッフバッグで10Lの追加容量を得られる。これにテントのポール以外とレインウェアを詰めた。
登山道具については、まだ全体的に模索中。もう少し落ち着いたらまとめて記事にしようと思っている。
韮崎駅から富士見平小屋へ
前置きが長くなったが本題。
JR中央線を乗り継いで韮崎駅(にらさきえき)へ。登山口の瑞牆山荘へはバスで1時間ほど。田舎あるあるでバスの本数が少ないから時刻表を要チェック。
瑞牆山荘はこの日は準備中。有料トイレは使えた。
本当はここで山バッジを購入するつもりだったが断念。
登山口から最初の目的地である「富士見平小屋」まではおよそ50分。いわゆる登山道を歩く。木々の間隔も広く、全体的に開放感があり、楽しく登れる。体力的にも余裕があるため、少々重い荷物だったがサクサク登れた。
テント設営
富士見平小屋に着いたら、まずは小屋に宿泊費を払う。テント泊の場合は、1人1000円。僕が行った日は小屋は休みだったので、お金を入れる用のポストに1000円札を投入した。
テント場はかなり広く、公式サイトいわく、たくさんテントが張れるから予約は要らないとのこと。この日は平日だったこともあり、張る場所は選び放題。何となく他のテントと離れつつ、平らな場所にテント設営開始。
無事テント設営も完了。寝具や着替えなどをデポしてサッとお昼ごはんを食べる。腹ごしらえできたら瑞牆山の山頂を目指す。
瑞牆山山頂にアタック
瑞牆山山頂への道はゴロゴロとした岩場が多い。普段は低山で、林道を歩くことが多いので新鮮で楽しい。ちなみに、登山口の瑞牆山荘は標高が1500m、富士見平小屋で1800mほどあるから、道中は結構涼しい。夏は低山より高山アリだな~と強く思った。快適に自然を楽しむことができる。
進んでいくにつれ、岩のゴロゴロ度が上がっていく。両手を使ってよじ登る必要もかなりの頻度で出てくる。今回からTrail Bamというブランドのサコッシュを使用したが、体にフィットさせるタイプではなく、前傾姿勢になるとブラブラするタイプ。比較的平坦な道ならよかったが、今回のようなちょっとしたクライミング要素のある登山には、ちょっと不適当だったかも。
テント場から2時間弱で山頂にたどり着く。頂上目前にして、小学生の遠足にぶち当たり、道を譲る。聞くと6年生だと言う。6年生で2000m級の山登るのすごいな~。
山頂はまさに断崖絶壁。遠くがよく見える。もちろん柵などはないため、ふざけてたら落下するであろうロケーションだ。この時山頂には僕も含めて5グループほどの登山者がいた。中にはこの山頂でお昼ご飯にしようとしている人もいたが、風がとにかく強くて火を起こすのが大変そうだった。僕もウインドブレーカを羽織るくらいには肌寒く感じた。
遠くに金峰山、甲武信ヶ岳が見える。テントに荷物を置いて身軽に2000m級の百名山に登れるの、お得感がすごい。
瑞牆山下山、テントでのんびりタイム
山頂を堪能したので、下山路につく。道中、おばさんたちがマフィンがいかに簡単に作れるかについて熱弁していた。追い抜く際、「ごめんなさいね、にぎやかで…」と言われたが、「お腹すいちゃいましたw」と少し言葉を交わした。
無事テントに戻ってきた。そこそこカロリーも消費したので、おやつでコーヒータイムに。疲れた体に塩分とカフェインが染み渡る。最高。
今回の火器はエスビットのポケットストーブに、Amazonで買ったニチネンの固形燃料のセット。ガスに比べて軽いのと、かさばらないので一人でのんびりならこっちで十分。
まさかの豪雨で不安の中就寝
おやつタイム後、テントでのんびりしていると、雨がポツポツと降り出した。次第に強まっていき、日没ごろにはすっかり豪雨に…。
夜ご飯は火を使おうと思っていたが、とてもテントの外には出れそうにない。テント内で火を起こすことも考えたが危なそうなのでやめた。仕方なくお昼の残りと、念のため買ってきたそのまま食べられるもので夕食とした。
夜中は更に雨が強まり、大丈夫なのか不安になるほどだった。幸いテント場は電波がかろうじて繋がっていたため、翌日の天気情報をチェックしたり、動画を見たりして過ごすことができた。
暗くなったら本も読みにくいし、予備バッテリーの限りもあるから割りとすぐに眠りについた。トイレに行きたい気持ちもあったが、トイレのある小屋まで少し歩く必要があり、雨具を用意して行くのめんどくさいとなった。トイレや水場にアクセスしやすい場所にテントを建てるの大事。近すぎると風向き次第で臭いがきてしまうことがネックだが…。
金峰山アプローチは諦めて下山
翌朝は朝日と鳥の声で目が覚めた。とはいえ、ピカピカの晴れというわけではなく、明るくなったということが分かる程度。シトシトと雨は降っている様子。
傘をさしてトイレに向かう。小屋の外にちょっとした屋根のついた休憩スペースを発見。ここで火を起こして朝ごはんを作ることにした。この場所の存在を知っていれば、夜ご飯もここでできたのでは…。今度からテント場に着いたら、こういうスポットもあらかじめ確認しておこう。
予定ではこの日、お隣の百名山、金峰山にアプローチする予定だった。コースタイム的には6~7時間。そこそこ時間がかかるので、早朝に登山を開始できるテント泊のメリットを活かそうという作戦だ。
しかし天気が悩ましいところ。行けなくはないが、雨の中歩くのもだるいなと言う感じ。
結局、金峰山は次回の楽しみにとっておくことにした。その代わり、テントをのんびりたたみ、ゆっくり下山して温泉でのんびりする作戦にした。
無理せず、安全に楽しく下山することを優先。
塩崎駅から徒歩で最高の温泉へ
韮崎駅の隣、塩崎駅に到着。ここは、中学、高校と通学に利用した思い出深い駅。ここから竜王駅方面に20分ほど歩くと、日帰り温泉「湯めみの丘」がある。
こちらは大人500円という良心的な価格で時間制限なし。露天風呂からは富士山がばっちり眺められるという素晴らしい施設。
お腹が空いていたので、肉うどんと冷奴を注文。座布団を自分で持ってくるタイプの休憩所でのんびりお昼にする。5.6人のおばあちゃんたちが、井戸端会議に花を咲かせている。休憩所からも富士山が見える。
すごく久しぶりにのんびりできた。山に入って自然に囲まれながらのんびりもいいが、このように街の中でのんびりスポットを見つけることもまた、人生では大切なことだ。今回は、予定していた金峰山登頂は叶わなかったが、瑞牆山をゆったりと余裕をもって楽しみ、ローカルな温泉で疲れを癒やすことができた。次は、金峰山や近くの甲武信ヶ岳、茅ヶ岳なんかにも挑戦してみたい。