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冬の京都で食べたもの
2024年1月。お正月休みも一段落したところで1泊2日で京都に行ってきた。
実は京都を訪れるのは10年以上振りで、それこそ学生時代の修学旅行以来ということになる。
冬の京都は想像していたよりもかなり寒く、冷たい風がぴゅーっと吹き、なんなら雪もちらついた。それでも歩いているとぽかぽかと暖かくなる。
そんな気候の京都で食べたものを紹介する。
感想を一言で言うと「野菜が美味しすぎる!」だ。
1日目
朝 チキン弁当
東京駅から博多行きの新幹線に乗って京都へ。久しぶりの新幹線ホームは外国人でごった返していた。
朝が早かったので、車内で食べるものを調達する。新幹線で駅弁なるものを食べたことがなかったため、ものは試しと「チキン弁当」を買ってみる。
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東京駅の各所で売っていた。新幹線で駅弁を食べる行為に興奮を覚えつつ、早速開封。
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中身は思ったよりも彩りがあった。写真右上の倒れているおかずは、左からスモークチーズ、漬物だ。レモン汁も付いてた。
からあげは期待していたよりもボソボソとしていて、正直微妙だった。レモン汁の水気に助けられた。ケチャップライスとタマゴの疑似オムライスはそこそこおいしかった。弁当なので温度は低かったが、ケチャップの優しい味がしっかりとした。からあげと一緒に食べると結構うまい。
スモークチーズも他のおかずと相性がよかった。
昼 セクションドール
京都に着いた。
まずはホテルに荷物を預け、予約していた昼食へと向かう。
思ったよりも距離があったため、バスでレストランまで行く。
京都はバスの数が多い。バス停もたくさんある。天気がよければレンタサイクルで巡ってみても楽しいかもしれないが、この日は雪が少し降っていたためバスに乗る。
京都のバスは外国人でいっぱいだったが、清水寺など主要スポットを過ぎると一気に人が少なくなった。
訪れたのは「セクションドール」というお店。
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セクションドールはタンドリーチキンの専門店で、メニューがタンドリーチキンしかない。のにも関わらず、店に入るとメニューが渡される。小さい名刺大の木箱の中に「タンドリーチキン」と飲み物が数種類書かれていた。
お店の人に「タンドリーチキンを2つください。あと烏龍茶も2つ。」と注文する。
体感10分かからないくらいでタンドリーチキンが運ばれてきた。
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美しすぎるタンドリーチキンが到着。何より盛り付けられた野菜がキレイだ。早速ナイフでチキンを切りつつ、野菜と一緒に食べる。
タンドリーチキンは外はパリパリ、中はジューシーでプリプリ、味もしっかり染み込んでいて最高だった。
一番の驚きは野菜。野菜がありえないくらいおいしかった。
どれもシンプルな塩で味付けされていたが、素材本来の味がすごく濃かった。甘いのだ。野菜の甘さと塩味が絶妙なバランスで成り立っていた奇跡だった。
チキンと野菜と少しのパン。これだけでお腹を満たす経験はこれまでしたことがなかった。体が元気になっていく感覚がした。
京都に来て最初の食事は大成功だった。
コーヒー COYOTE Roastery
腹ごなしを兼ねて京都の街を歩くことにした。とりあえず有名な鴨川デルタに向かった。
出町柳駅の近くを通りかかったときに「COYOTE Roastery」を見つけた。
ここでコーヒーを買って鴨川を眺めながら飲むのもいいだろうと、ぼくと配偶者は考えた。
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この様子は他でnoteに書いたため割愛。さらっと飲めて、おいしいコーヒーだった。
その後は北野天満宮などに行った。
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コーヒー 六曜社珈琲店
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冒頭にも書いたが、京都の冬はかなり寒い。
歩き回っているうちにすっかり体が冷えてしまった。
とにかく暖かい室内に入らなければ、と喫茶店に駆け込んだ。
六曜社珈琲店は地下に続く階段の先にあった。
カウンターに通され、オレンジ色の光と暖房の暖かさにホッとする。
カウンターの中ではおじさんがケトルを温め、コーヒーをドリップしていた。
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ミルクコーヒーとドーナツを注文した。
ミルクコーヒーはほんのり甘く、温まる。
ドーナツは注文するとトースターで焼いてくれる。ほかほかの状態で提供してもらえてハッピーだ。周りがカリカリで、ドーナツが揚げ物だということを再認識させてくれる。おいしい。
マスターは流れるような速さでコーヒーをドリップし、ドーナツをトースターに入れ、作業が一段落するとレコードを入れ替えた。狭いカウンターの中でテキパキと動いていてかっこよかった。体力回復。
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夜 ikariya 523
なんだかんだ朝から活動しっぱなしだったので、夕方にはかなり疲れてしまっていた。一泊旅行は楽しいけど、もったいなくて動き回ってしまうのは課題だ。
京都にはよさげな小路がたくさんあるため、ついウロウロとしてしまう。
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とにもかくにも、夜ご飯を食べるために予約していた「ikariya 523」というお店に向かった。ここは京都でいくつか店舗を展開している「いかりや」系列の一つ。
コースで予約していたため、飲み物を頼むだけであとはいい感じの料理が運ばれてくる。コースのいいところはここだ。メニューで悩まなくてよい。
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聖護院かぶらのポタージュ。遠くでかぶの味がする。甘くておいしい。かぶをおいしいと思ったことなかったのでびっくりした。スープでお腹が温まり、これからの料理を迎え入れる準備が整う。
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吉田パン工房のパン。手作りのバターと相性がバツグン。モチモチでおいしかった。
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寒ブリのカルパッチョ。ヨーグルト系のソースがさっぱりしていて◎。口当たりもよく、ブリの脂とこってり絡み合う。
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里芋のフラン。ソースはズワイガニとオマール海老。洋風の茶碗蒸しみたいな感じだ。もったりとした口当たりでおいしい。里芋の質感と甲殻類のうまみがよく合う。
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真鱈のムニエル。左側の緑色のソースは春菊をベースにしている。春菊のソースは初めて。春菊特有の苦みが全然嫌な感じがしないのだ。これはちょっと他では食べられそうもない味だ。
何をとっても野菜が美味しすぎる。
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和牛のステーキ。脂身が少なく、さっぱりとした口当たりだった。ソースは濃いめでお肉がどんどん進む。
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能勢ジンジャーエールもおいしかった。すだちが入っていることで爽快感が増す。
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デザートはりんごのミルフィーユ。大きめのりんごが少し苦みを残していて、クリームやアイスとのバランスを保っていた。
ここの料理は最後まで重すぎず、さっぱりとした口当たりで食べ進めることができた。素材の味が優しく感じられるメニューばかりだった。
ここのところ、重めの料理をたくさん食べることがキツくなってきていたので、そういった個人的な流れとマッチしていて嬉しかった。
2日目
朝 富小路粥店
2日目は当初早くに起きて朝食を食べに行く予定だったが、前日の疲れを引きずってしまった。ぐっすりと眠れたのでよしとした。
朝食にはお粥の専門店を予定していた。人気店で並ぶと口コミにあったから、開店と同時に訪れるつもりだった。開店から時間は経ってしまったが、とりあえず行ってみることにした。
着いてみると存外、すんなり入店することができた。ラッキー。
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ここはお粥とおばんざい(おかず)を選ぶお店。「中華とり粥 極」というお粥を選択し、豚の角煮とだし巻き玉子を付けた。サービスでレンコンのきんぴらが付いてきた。
お粥は想像よりも量が多かったが、するすると食べることができた。
上にのっているトッピングもそれぞれ非常においしい。特にレンコンのチップスが香ばしくておいしかった。ネギも新鮮な味がした。
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豚の角煮は八角の香りが強くて美味だった。しっかり塩気を感じるのに、お粥の繊細な味を崩しずぎないよう配慮された味付けだった。
朝から最高クオリティの角煮が食べられて幸せ。
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だし巻き玉子はぶわぶわの食感。ぽってりとしていて、軽く醤油がかけられていた。こちらも優しい味で美味。
朝から食べすぎた気もするが、不思議とキツくなかった。色々な具材で食べるごとに味が変わるから食べていて飽きない、そんなお粥だった。
季節限定のお粥もあるようで、また再訪したいな~と思った。
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コーヒー ウィークエンダーズコーヒー
2日目のコーヒーは、歩いていたら発見したお店。なんとコインパーキングの奥にひっそりとあった。普通に観光していたら見つけられないね。
コンクリートの駐車場の一画だけ日本庭園みたいになっていて、異世界感がすごい。
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席はちょっとした木製のベンチが一つだけ。あとは皆、コインパーキングのガードレールのようなものに腰掛けて飲むスタイルだった。
ここは器もこだわりがあるようで、できればその場で飲んで行ってほしいというお店らしく、我々もそれに習って注文した。運良くベンチが空いたので座っていただくことにした。
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配偶者はカフェラテ、ぼくは本日のコーヒーにした。
ぼくの飲んだコーヒーは、昨日のcoyoteと比べて酸味が立っていて美味しかった。
カップも薄い飲み口になっていて、飲みやすい。小ぶりなサイズ感もちょうどよく、家にもほしいと思った。
記念に豆も購入。外国人の定員さんががんばって日本語で豆の説明をしてくれた。お客さんも外国人が多く、ここにもオーバーツーリズムの余波が来ていた。でも、国籍に関係なく皆がコーヒーを一箇所に集まってすすっている情景はなかなかよいものだと思った。もちろん、現地の人が困っていることもたくさんあるだろうが…。
昼 ひさご寿し
お昼ごはんは冬の京都の風物詩「蒸し寿司」を食べることにした。
蒸し寿司はちらし寿司を蒸した温かいお寿司。京都のいくつかの寿司屋で出しているが、どこも冬季限定でこの時期にしか食べられないそう。
せっかく冬に来たんだし、この機会に蒸し寿司を食べてみたいと思った。
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茶碗蒸しと蒸し寿司がセットになった「むしむしセット」なるものにしてみた。
温かいちらし寿司ということで、酸っぱい感じを想像していたが思ったより甘くて優しい味だった。全体にまぶされている錦糸卵がふわふわで甘さにブーストをかけている。
煮穴子をほぐしたものも乗っていて、しょっぱい部門をカバーしていた。
ゆりねがホクホクとした食感で楽しく、食べ終わるまで夢中になってしまった。
茶碗蒸しもおまけというわけではなく、しっかりと具がたくさん入っていて素晴らしい。
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食べ終わって一息ついていると、お店の人がほうじ茶をくれた。
ちょうどいいタイミングで温かいお茶を出してくれて、嬉しかった。
おまけ 玉子焼きサンド
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帰りの新幹線で玉子焼きサンドを食べた。冷たくても出汁の味がした。離れていく京都を思いながらもぐもぐと食べた。
おわりに
以上が冬の京都旅行で食べたものたちだ。軽い気持ちで書き始めたら、思ったよりも長くなってしまった。
全体的に野菜の美味しさを強烈に感じた旅行だった。
すべてのご飯をもう一度食べたいと心から思う。
京都、よかったな~。東京ほどごみごみしておらず、観光地から離れればひっそりとして魅力的なお店がたくさんある。街中で聞こえてくる京言葉も素敵だ。
また冬に来たいという気持ちと、違う季節にも来てみたい気持ちが同居している。新幹線を使えば思ったよりも手軽に旅行できることもよい発見だった。
京都。また必ず行きたい。