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【8/5配信】「フジコ・ヘミングの時間」を見た!
Netflixで新たに配信開始となった『フジコ・ヘミングの時間』をみました。
猫や犬、素敵な服やインテリアに囲まれたフジコの生活に憧れ、フジコ・ヘミングという不屈のピアニストの生き方を学ぶことができるドキュメンタリー作品です。考えさせられることも多かったので以下にレビューを残していきたいと思います。
【概要】
60代になってから世界に見いだされたピアニスト、フジコ・ヘミングのドキュメンタリー。
あんたのせいで今日も生きてる。
多額の借金を背負い、ビルから飛び降りようとする主人公。しかし、その隣に今まさに飛び降りようとしていた女・あかりがいた。結局、どちらが先かで揉めた二人はビルから下りてしまう。「死にたい、でもいつも邪魔が入る……」自殺から始まるラブコメディ。
【短編小説】『夢で見た告白』【読み切り】
そろそろ結婚しなさいよと親に小言を言われるようになった頃、自分の元に高校の同窓会の誘いが来て、10年ぶりにクラスメイトと再会することになった。
30人もいないクラスだったから、幾人か減るとして20人くらいになるだろうか。新鮮な気持ちで会いたいからアルバムは見ないでおこうか。でも名前を忘れてしまっていたら大変だ。
なんてどうでもいいことを考えながら、内心楽しみにしている自分がいた。
その日が近
短編小説『麻雀』#4(最終)
グラウンドでは投手と悠馬の壮絶な一騎打ちが繰り広げられた。そして投手の気迫のピッチングを前にして悠馬は簡単にツーストライクに追い込まれた。
「よし、次で決まる。どうせこんな若いのに大舞台は無理なんだよう」
金歯男が再び勝ち誇ったような表情を浮かべる。
3球目も投手は遊ぶことなくストライクコースに投げ込んだ。悠馬はインコースの球を肘を折りたたんで振り抜く。打球は一塁側ベンチの方向へと飛ん
短編小説『麻雀』#3
『デッドボールです!小林選手の背中にボールが当たりました!これでツーアウト一、二塁です!』
一体ピッチャーはどうしたのでしょうかと実況が解説に訊ねている。しかしそんな話の内容など、みん荘に居合わせた誰の耳にも届いていなかった。信じられないことが起こったとでもいうような顔で誰もがテレビ画面に見入っている。そして確実に流れがライオネスの方に向き始めていることを感じ取っていた。ベンチへと戻る小林にス
短編小説『麻雀』#2
そうか。悠馬はライオネスの四番だった。敗戦ムードのベンチにおいてもただ一人鋭い眼光で前を見据えている悠馬にはテレビを通しても伝わってくる威圧感があった。
「オレはあみんかな?おじさん長く待たされるのはあんま好きじゃねえんだよ」
金歯男の声に先ほどまで無かった怒気がこもる。野次馬たちからも苛立ちが伝わってきた。
「一つ、賭けをしないか?」
俺はテレビから目を離すことなくその場にいる者た
短編小説『麻雀』#1
麻雀
「悠馬くんはあんなに頑張っているのに、大輝と言ったら・・・」
これは母の口癖だ。いや。母だけでなく近所の人間のほとんどがそう思っていたのかもしれない。
それだけ幼馴染の河野悠馬と俺の人生は明暗はっきりと分かれていた。
河野悠馬といえば、今ではその名を知らない者はいない天才プロ野球選手である。今年、高卒2年目にして三冠王を達成した彼には早くもメジャー移籍の話もあがっているほどだ。