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サークル鳩の波止場活動まとめ2024

TRPG系サークル「鳩の波止場」の1年間の活動を振り返ります。TRPG系同人活動の参考になれば幸いです。
大まかに、「商業システムの二次創作同人誌の作成」「オリジナルシステムの作成」「アナロググッズの作成」の3本柱を時系列順にお話します。

帰省の電車の中で書いているので一部おかしいかもしれませんがご容赦下さい。


商業システムの同人誌作成

我が魂のシステム、ビーストバインドトリニティ(以下BBT)のよろず合同誌を作成しようと考えたのは2023年の秋頃でした。

きっかけが何だったかというと、確かリアルで知り合っているBBT仲間が全員大学卒業の目処が立ったことだったと思います。オフライン系のサークルに所属していたのですが、そのサークルでは近年はオンラインに活動の場を移し、BBTはその魅力である多彩なデータを初心者に共有することができず姿を消しつつありました。そこで、何か形として残る思い出を作りたいと思いました。

執筆

目標はTGFF春に定めました。鳩の波止場は関西在住TRPGプレイヤーのサークルなので、ゴールデンウィークはゲムマ春ではなくTGFF春なのです。沢山の人に配るというよりは、「こんな遊び方をしているやつがいたぜ!」みたいな碑を残すのが目標なので、近場で手軽に済まします。

10月末まで身内に声をかけ続け、4月上旬期限で何かしらの記事を提出してもらうことにしました。半年の余裕を作ったつもりなんですが、締切が遠いとなかなか皆先延ばし気味になり、年度変わりと締切が被るという地獄のスケジュール進行でした。私の担当であるリプレイの収録は12月には終わってたんですけどね。

リプレイはdiscordで収録、craigで録音、disnoteで書き起こし、パーソナル編集長で整形しました。craig✕disnote、滅茶苦茶ラクです(ラジカセ書き起こしとの比較)。判型はB5、BBTに合わせます。

表紙イラストはclipstudioと液タブ買って自作しました。下手でもいいので、自分たちの手で作りたかったんです。印刷所さんにBBTのキーアイテムである羽根の箔があったので頼んでしまいましたが、値引キャンペーン中だったのでなんとかなりました。

頒布


TGFFではビーストバインドトリニティを知らないという人も多く、頒布数はそこまで多くありませんでした。そもそもTGFFのサークルって、二次創作より一次創作メインですし(行ってから気づいた)。あとなぜか魔獣の絆(ビーストバインド初代)の方はやったことある、という人が多かったです。魔獣の絆、前世紀のシステムなんですよね……。

通販の方はBBTのファンサーバ「電脳魔宴Core Server」で宣伝させてもらった甲斐もあり、結構頒布数多かったです。あとは学生時代の先輩・後輩・友人たちが懐かしんだり、支援の気持ちだったりで買ってくれました。

値付けは、利益を出すつもりが無かったので30冊を1冊800円(通販は手数料引いて700円くらい)で配布し、24年末現在で29冊受け取ってもらい印刷費+交通費の約2万5000円を9割方回収しました。微赤字です。余部は参加者への献本に消えました。
ちなみに新刊だけだとさみしいので夏コミ既刊を再版したらガッツリ余ってしまいました。20部刷って500円で頒布してますが10部くらいしか売れてないので印刷費の1万円を未だ回収できていません。ただ元値が低いのでこちらも微赤字で済んでます。

オリジナルシステムの作成

前々から央華封神っぽい世界観のシステムを作りたいと考えていました。西遊記とマンガ封神演義で育った(リアルタイムではないけど)ので中華風ファンタジーである央華封神やりたかったんですけど、絶版システムって後から追いついた人が遊べるようにはできてないんですよね。
文庫版だけなんとか手に入れて遊んでたのですが、疫病でルルブ回し読みもできず完全に遊べなくなったところで、イベントで原作者の先生にお会いできました。そしたら、央華封神のテキストデータはもう手元にないし、特殊な漢字が多くて書き起こしも時間がかかるし、需要が……みたいな感じ(仮に復刻計画があっても部外者には明かせないでしょうが)だったので、もうオリジナルで作っちゃえとなりました。央華封神の全部を書き起こして先生に提出する案もありましたが、私は最新版を手に入れられなかったので無理でした。

執筆

関西にゲムマが来る、ということで交通費等の都合でゲムマ京都に目標を定めました。あと央華封神30周年をあとがきでお祝いしたかったので今年中に出したかった。

5月GWに執筆開始、瀧里フユ先生のTRPGシステム作成講座動画を見ながらA4サマリーの形にまとめたのが6月末、テストプレイを繰り返したのち清書が終わったのがお盆、9月を校正や調整に使って10月入稿です。

最初の形は既存システムやこれまでの経験シナリオで「仙人っぽい」「中華っぽい」「逆に仙人っぽくない」と感じた要素を詰め込みA4にまとまるように取捨選択しました。最後の「仙人っぽくない」を持ってきたのは、私の中の仙人像の確立のため、央華封神との差別化のため、そしてキャラ表現の妙である葛藤を生み出すためです。あと自分の「スキ!」要素もモチベーションのためにぶち込みます

仙人っぽい
・神我狩の陰式(氣のやり取りっぽい)
・終末紀行RPGの旅情パート(旅は西遊記で重要な要素)
・ダイアクロックシステム(巡り続けて終わりが無いのが封神演義っぽい)

中華っぽい
・SW2.0の多種族っぷり(ファンタジー的でもある)
・色んなシステムの属性(五行を出せばそれだけでも中華感ある)

仙人っぽくない
・サタスペの性業値判定(仙人は感情に流されない)
・BBTの罪(エゴから力を得るのは仙人っぽくない)

スキ!
・マップでコマを移動させたい
・ダイスをいっぱい振りたい
・短時間で遊べると良い(体力無いから)
・人外

その結果が人外仙人ポストアポカリプス旅TRPG「封仙華」です。悪魔合体して取捨選択・調整するのはとっかかりがわからない同人TRPG初心者には割とアリではないでしょうか。ただしテストプレイに何回も付き合ってくれる器の大きい友人がいる場合に限る。ダイアクロックは使用が許可されているので、ありがたく使わせていただきました。フユ先生には講座といい、お世話になりっぱなし。

表紙は去年のBBTシナリオ集でもお世話になった呉本先生にSKIMAで依頼。といっても表紙デザインが決まりきっていなかったので、キャラを描いてもらってデザインは自分でやりました。サンプルキャラは伝手で鳩豆先生に依頼しました。5体描いてもらえたの滅茶苦茶ありがたい。箔は中華と言えば赤地に金!ということで金箔。

頒布

「同人TRPGって100部くらい頒布するらしいよ」との噂に踊らされ、100部印刷を決行!(予告:後悔します) VRサークルで知り合った佐々宮先生、ダイアクロックでお世話になったどらこにあんさんやフユ先生にRTしていただいたこともあり、表紙の認知度は非常に高い(「表紙見ました!」って会場で数回言われた)状態でした。

ゲームマーケット京都では、2日間で15部の頒布でした。……冷や汗が出ました。去年のコミケ(初参戦)では30部のBBTシナリオ集が完売したんで、それと同等くらいには出るかなと思ってたんです。正直なところ、ゲムマ京都は「入り口が狭い」「入り口がボドゲ人気サークル列で詰まる」「TRPGは奥の配置」「厳しい入場制限」などの環境要因が相当不利でした。でも見に来てくださった方はみんな笑顔で読んでくださったので良かったです。それはそれとして、在庫を家に持って帰るときにあまりの重みで路上で倒れ込みました。京都がホームの古巣サークルに持ち込んで何冊か買ってもらい、荷物を軽くしてなんとか帰宅しました。

とりあえず遊んでもらい、楽しさを伝えることが大事だなと思い、TGFF秋祭で体験卓付きでサークル参加を決心! TGFFでサークル試遊卓は珍しかったのか、公式イベントの合間に時間があったのか、興味を持って参加・購入いただけることが多く、1日で15部ほど頒布しました。PLの生の顔が見れるの良いですね。あと記事も書いたんですが、トークショーが滅茶苦茶良かったので、かなり元を取った感ありました。

冬コミでは、ポスターも印刷して気合い入れまくりました。目立たねば、売上が死ぬ!(表紙の金箔は趣味もあるけど目を引きたかったんです。) 実際島角でA2ポスターを掲げるとかなり見てもらえる率は高かった気がします。ここでは約25部を頒布! イベント参加の中では一番人に来てもらえました。流石は東京。

封仙華はBBTシナリオ集と違って自家通販は行わず、各種ショップ様に委託しました。結果、約20部売れたようです。「ようです」なのはコノスさんの振込基準が売上合計1万円超えた翌月なので、売上まだ受け取って無くて詳細不明なんですよね。リーチングムーンさんは在庫カウントが公開なのと、店主さんと知人同士で色々聞きやすく、正確に把握してます。多分コノスさんも聞いたら教えてくれると思います。あとはメロンブックスさんもオリジナルTRPG置いてるみたいなので頼もうかな、とか、王道のイエサブ憧れるよね、とか思ってます。

電子版は、印刷費が無く、コレクター欲を満たす諸々も無いので、割り切って物理よりも安価に頒布しています。2024年末で各サイト合計で約30ダウンロードいただいてます。ありがたいです。

結果、物理約80冊と電子約30冊で100部を超えました。超えたけど心臓とサイフに悪いよー! 支出は、印刷費が約6万円、イラスト依頼で約3万円、イベント出展費で約3万円、交通宿泊費で4万円弱、プロモーション用の諸々制作で約1万円の計17万円弱。売上が物理で約12万円、電子で約3万円の計15万円強。かなりキツイけどゲムマ京都のときほどの絶望じゃない。残りの物理本がイベントに参加せずはけたらペイするんですがそう甘くはなく、イベントに参加すると交通費が飛ぶジレンマ。箔押し代は約1万円なので、趣味で付けたものを除くと概ねトントンでしょうか。

アナログゲームグッズの作成

オリジナルダイストレイとか、オリジナルダイスが欲しくて作りました。

ダイストレイが単価下げたくて25個作って2万5千円の製作費に対して、5個ほど1000円で売れたので2万円の赤字です。
ダイスは1万円で作って、5セットが単価500円で売れたので微赤字でしょうか。
アナログゲームグッズは趣味色強いので赤字が出るのはある程度仕方ないと思ってます。

総括

様々なイベントに参加し、オリジナルTRPGシステムをたくさんの人に受け入れてもらえた1年でした。大変楽しかったです。
一方で赤字が積み重なり、個人で賄うにはシャレにならない域に達してきたので、赤字にならないような活動を心がけたいです。どうすればいいんでしょうね。オンライン頒布メインにするとかかな。
ともあれ、まだまだやりたいこともあるので来年も頑張ります。

よろしければ封仙華、買ったり勧めたりしてくれると嬉しいです。

旅する仙人が世界を救う!☯

中華風ファンタジーの #
TRPG「 #封仙華 」は下記サイトで頒布中!

☯物理書籍☯

リーチングムーン https://reachingmoon.raku-uru.jp/item-detail/1698864

コノス  https://conos.jp/product/chinarpg-hosenka/?srsltid=AfmBOop5KA4G-hgrDmWZX8TxP9J_lxmmQQU51Go-hwnjtqXsB1UKC5Rj


☯電子書籍☯

ブース hatonohatoba.booth.pm/items/5998299

↑部屋データやシート類もブースで配布中!


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