急性虫垂炎で3回も入院①|ひどい便秘級のお腹の張りの正体
こんにちは、皆さん。
今日は私が経験した急性虫垂炎についてお話ししたいと思います。
急性虫垂炎といえば若い人に多いと聞きますが、年齢に関係なく起こりうる身近な症例。
だからこそ、緊急入院や治療費の問題など、予め知っておくと役立つ情報もたくさんあるように思えるのです。
この記事は何回かに分けてお届けしますが、今回は、初めての発症から1回目の入院が決まるまでの経緯をお話しします。
発症はお腹の張りから
昨年12月の半ば、突然お腹が張り始めました。
普段便秘はしない方なので不思議に思ったのですが、それでも最初は「ひどい便秘になってしまった」と思ったのです。
「胃カメラのときに飲むバリウムが固まるとこんな感じなのかな」というような感じで、トイレに行っても便が出る気配が全くなし。
お腹がカチカチ。でも、ガスすら出ない。
更には、食道にまで前に食べた食べ物が詰まっているようで、他の食事は全く体に入っていかない感じでした。
歩くとお腹に響く痛みもあって、気を許すと「んんー…」なんて唸りそうだけれども、女性ならば月1回は耐えてるくらいと同じ程度の痛みの強さ。
普通に仕事もできていて、とにかく便が出なくて苦しいという辛さばかりが気になっていました。
仕事帰りに、途中のドラッグストアに立ち寄って便秘薬を購入。
「とにかく便を出さなきゃ」と思い、服用の方法に書かれていた最大量を飲んで眠りにつきました。
熱が出て、便秘じゃないと気づく
夜中、熱が出てきて目が覚めました。
計ってみると38.3℃。
便秘で熱が出るだなんて聞いたことがないし、コロナ禍以降、熱があると出勤は控えるようになっていたので、幸いにも仕事を休んで胃腸科へ行くことにしました。
熱が出なかったら、「便秘じゃ仕事を休めない」と考えていた私はきっと、痛みをこらえて仕事に行っていたはずなので、渡りに船でした。
緊急入院の決定
胃腸科での診察の結果、歩くと響くという症状から、その場で紹介状を書いてもらい、近くの大学病院に行くことになりました。
血液検査とCT撮影の結果、急性虫垂炎と診断され、その場で緊急入院を告げられました。
このときにはもうコロナやインフルエンザなどの感染症検査もされていたため、家に荷物を取りに帰ることすらできませんでしたが、入院に必要なものはすべてレンタルするのがこの病院のルール。
その場で緊急入院だなんて、テレビドラマか何かのフィクションの出来事だと思っていたけれど、本当にあるもんなんですね。
病院の売店にはさすがに必要な品がちゃんと揃っていて、真っ先にゲットしたのはスマホを充電するためのケーブルとイヤホン。
それと下着数枚。
それさえ揃えられれば、自分でも驚くくらいあとは全く困ることはないものでした。
反跳痛という独特の痛み
そう言えば、急性虫垂炎と診断される過程で驚いたのが反跳痛(はんちょうつう)という独特の痛み。
反跳痛とは、医療現場でよく使われる診断の一つで、特に急性虫垂炎などの腹部の炎症を疑う際に重要な指標となります。
反跳痛は、腹部を押した後に手を急に離したときに感じる痛みのことを指します。
この痛みは、腹膜炎などの腹腔内の炎症がある場合に特に強く現れるのだそうです。
反跳痛のメカニズム
反跳痛が生じるメカニズムは、腹膜(腹腔内の臓器を覆う膜)の炎症によるものです。
腹部を押すと、炎症がある部分が一時的に圧迫されて痛みが和らぎますが、手を離すとその圧力が急に解放され、炎症部位が再び刺激されるため、強い痛みが生じます。
この痛みが反跳痛なのだそうです。
反跳痛の診断方法
反跳痛を確認するためには、医師が患者の腹部を軽く押し、次に急に手を離します。
このとき、患者が痛みを感じるかどうかを確認します。
反跳痛がある場合、急性虫垂炎や腹膜炎などの可能性が高いと判断されるとのこと。
手を離したときの方が痛むだなんて、自分が一番驚きです。
医師に「どっちが痛い?」と聞かれて、「離したときの方(が痛い)。え?なんで?」って素っ頓狂な声をあげてしまいましたが、思いもしない体験だったのです。
反跳痛と急性虫垂炎
急性虫垂炎の場合、虫垂が炎症を起こし、腹膜にまで炎症が広がることがあるそうで、私の場合もかなり炎症が進んでいると言われていました。
このため、反跳痛が強く現れていたようです。
セルフチェックもできる反跳痛の重要性
反跳痛は、腹部の炎症を早期に発見するための重要な手がかりだということを、後になってから知りました。
急性虫垂炎は、早期に診断し治療を開始することが重要です。
放置すると、虫垂が破裂し、腹膜炎を引き起こす可能性があるため、セルフチェックとして反跳痛の有無を確認することが非常に重要だと感じました。
仕事先と夫への連絡
急性虫垂炎と診断されたとき、すぐに仕事先にメールで連絡しました。
前の日に痛みがあったことも言っていなかったので、かえって突然の申し出で迷惑をかける結果になってしまいました。
「体調がおかしい」というときは、まさか入院するだなんて思っていなくても、それとなく話しておいた方が迷惑をかけずに済んだのにと思えました。
ただ、スマホさえあれば、ちょっとした仕事はできるものですね。
メールのやりとり、パソコンの修理の依頼、クラウドに保存しておいたファイルの修正などを病室に案内されるまでのベッドのうえで済ませることもできました。
もちろん、夫にもメールで報告。
但し、こちらが気づくのは、夫の仕事が終わった夜になってからのことなのでした。
次回の記事では、入院中の治療やその後の経過について詳しくお話しします。
急性虫垂炎は誰にでも起こりうることなので、少しでも参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?