息子の特別支援学校での成長⑥3年生と卒業後の進路について
2年生の3学期から卒業後の進路について、考えないといけません。特別支援学校からは障害者枠で一般企業に就職できたらいいと考えていましたが、それはなかなか厳しいとのことでした。なぜなら、それが出来る生徒は毎年2,3名だと進路指導の先生は言います。そして、企業からの求人が特別支援学校に来るのも本当に少なく、毎年どの企業が来るか来ないかは前もって読めないのです。そして、就職に応募したら、就職する方向で動く必要があるらしいのです。就職希望と言っていて、いいのがないから、大学や専門学校に進学しますというのはダメだと言います。それは一種の賭けだな。それなら就職は難しいと思いました。さらに、聞くと、障害者枠で就職した場合、最初に決められた仕事、給与で変更はない、最低賃金が上がれば給与は上がるが、一般社員のような昇給はないと考えておいてほしいと先生から言われました。もし、その仕事で物足らない場合は、転職するしかないと。
なかなか厳しい現状です。
それで、私たち親子は就職に魅力を感じず、専門学校への進学を希望しました。専門学校への進学をその学校の知的障害の生徒がした事はなく、進路指導の先生も、最初は、「それならどうしてここに入学したんですか」と言われました。他に行くところがなかったんです。それでも先生は進路について尽力してくれました。専門学校に行って特別支援学校の事、息子の様子、成績の付け方など話してくれました。特別支援学校というのは、成績は点数化されず、評定平均というものもありません。大学や専門学校への願書の際、高校の成績等が必要で、それが一般のものと特別支援学校では全く形式が違うのです。
息子は特別支援学校卒は嫌やと言っていました。その為に専門学校に行くのはどうかとも思いましたが、それでも息子の将来を考えると、専門学校を卒業するというのは良い事だろうと考えました。さらに、発達障害の特性を持つ息子が18歳で社会に出るより、2年間学生という立場を獲得して社会を見るいい機会になるはずだと考えました。今、大人の成熟度が昔に比べて遅れていると指摘されています。18歳で社会人になるには、息子は若すぎると私には思えました。
さらに息子はドッグトレーナーになりたいという夢が出来ました。犬を飼った事がないにも関わらずです。そして、2月に専門学校のオープンキャンパスに2人で行きました。その学校の雰囲気などよいと感じたのでそこを第一希望にすることにしました。