特別支援学校の生徒が増えている理由の一つは発達障害の生徒が入学するから
昨日この記事を書いたのは、本来息子は特別支援学校に行くべきではない。行ってはいけなかったのではという思いがあった。というのも、ある論文で、特別支援学校の入学者が増えているのは、知的障害を伴わないが発達障害を持つ子供たちが入学している事が一因だと書かれていたからだ。
インクルーシブ教育推進に反して、特別支援学校の生徒数は増えている。そして、肢体障害は増えていないにも関わらず知的障害の生徒が増えている。息子は知的障害はなかったが、特別支援学校には、肢体障害と知的障害しかないため、息子は知的障害に入っていた。このことは、あまり議論されていない。
高等特別支援学校高等部というものがある。知的障害の生徒を対象とした職業科だ。ちなみに息子が通っていたのは普通科だ。職業科は自力で通える事が条件なので、軽度だといえるだろう。受験がありテストは小学生レベルだという。ちなみに兵庫県の高等特別支援学校高等部の競争率は、令和5年度は5.8倍である。
息子にも高等特別支援学校高等部がいいのではと考えたが、受験条件を満たしていなかった。受験条件は中学1年、2年、3年で、高等特別支援学校高等部を見学(親・担任同行)、模擬授業に参加が条件だ。息子は中学は普通学級だったため、その情報を知らなかった。高等特別支援学校高等部に電話してみた。中学校の校長から連絡があれば個別に対応すると言ってくれた高校もあれば、全く無理だという高校もあった。しかし、うちの中学の校長は動いてくれなかった。私も高等特別支援学校高等部にそれほどの思い入れもなかったので、縁がなかったとあっさり諦めた。
ある論文にも指摘されているように、知的障害がなく発達障害の生徒が療育手帳を取得し、あえて就職のために特別支援学校高等部を選ぶのだ。そうする事で、知的障害がある生徒は高等特別支援学校に行く機会を逃している。
本来、息子は特別支援学校高等部に入ってはいけなかったのかもしれない。
特別支援学校の先生に「息子は知的障害はないのに、どうして特別支援学校高等部に入学できたのか」と伺ったら、個別に支援が必要な生徒は個別対応と言われた。そこはとてもデリケートな問題でねと答えを濁す先生もおられた。
日本はインクルーシブ教育と逆を進んでいる気がしてならない。