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もし第1子が発達障害があったら、次の妊娠はやめたかもしれない
とても興味深い論文を読んだ。
『広汎性発達障害児をもつ母親の次子妊娠と出産をめぐる体験
ー年長子の障害を認識していた母親と認識していなかった母親の比較からー』
木村美也子 山崎喜比古 望月美栄子 大宮朋子
東京大学大学院医療系研究科健康社会学分野
私は3人の子どもがいる。今26歳男子、23歳女子、21歳男子だ。第3子が発達障害という診断を受けている。私は第3子が0歳の時から上の2人とは違うと思っていた。明らかに寝ない、よく泣く。断乳の時、1歳過ぎで3人とも断乳したが、上の2人は一晩泣いたら諦めた。しかし、3人目の息子だけは、1週間夜泣きが続いた。そして、「おそとー、おそとー」とギャーギャー叫ぶので、夜中抱っこしながら、外を散歩して寝かしつけた。3人目の子育てでこんなに手こずるなんて、考えてもみなかった。3歳くらいになると、買い物に行って、所かまわず泣いてねそべる。勝手に自分の好きな売り場に行く、それが階が違っていても平気なので、常に探していた。
それでも父親と買い物に行く時はそんなことはない。私がなめられているんだと夫は言った。そうかもしれないと思った。
もし、これが第1子だったら、子育てがこんなに大変なものかと思って、2人目はあきらめたかもしれない。かもしれないというのは、やはりあの時代、「一人っ子は可哀そう」雰囲気があり、私もそう感じていたので、その他人の目を気にして産んだかもしれない。
自分の本音を言えば、こんなしんどい育児は2度もできない。
だから、この論文で、第1子を発達障害と診断されて、2子を出産された方は素晴らしいと思う。一方、診断されていなかった人の話は、比較していなかったから産めたという方もいた。そして、第1子が寝ない子だったのに、第2子はおとなしくこんなに違うものなのかと話されていた。
私の場合は、第3子だったので、子育てのイベントを経験していたので、とまどいは少なかった。小学校も中学校も、上の2人で経験していたから、ある程度慣れもあり、あきらめもあった。そうは言っても、息子が発達障害の疑いや、中学校で不登校になった時は、あたふたといろいろな機関に相談したものだ。今となっては笑い話だが、時間の無駄だった。それより、今の生活を子どもとの楽しい時間に使った方がよかった。あとは、自分の楽しみの時間に使うべきだ。