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simeji1039
文部科学省はなぜ支援級の児童生徒が過ごす時間を半分以上としたのか?【インクルーシブ教育】
2022年4月27日文部科学省は各教育委員会に対して「特別支援学級及び通級による指導の適切な運用について(通知)」を出した。それにはインクルーシブ教育をすすめるとしながらも、特別支援学級に在籍している児童生徒について、原則として週の授業時数の半分以上を目安として特別支援学級において授業を行うこととする内容が含まれている。
これは、分離教育を推進しているのではないか。
これに対し、2024年3月に記者会見を開き、大阪府の保護者が異議を唱えた。その記事はこちらだ。実際特別支援学級に所属していてもほとんど通常学級で過ごす生徒、児童はいる。それをわざわざ半分以上特別支援学級でいうのはなぜだろう。
大阪弁護士会は撤回するよう勧告を行っている。
権利条約及び障害者基本法が定めるインクルーシブ教育を受ける権利(権利条約24条2項、障害者基本法16条1項、憲法26条1項)を侵害し、不当な差別(権利条約5条、障害者基本法4条、憲法14条1項)に該当することになる。
大阪は昔から「ともに学び、ともに育つ」という方針で進んできた。それには関係者の方々、障害のある方々の努力があってこそだと思う。自然となったわけではない。それを逆行するような通知を国はなぜするのか。理解できない。