病で失うものと見えるもの
この年末年始で急激に進行した私の病は、もう3週間程私から左の聴覚を奪ったまま。私はめまいを恐れていたけれど、お医者さんは聴覚が無くなることを恐れていた。今までは聞こえたり聞こえなかったりだったから、半分は「また戻ってくる」と信じているけれど、徐々にこの状況を受け入れよう、と自分と相談している。
通常、メニエール病と一緒に心の病が心配される。度重なるめまいや聴覚の異常、日々の生活の不安で心を病む人が多いから。私にとってはそれが一番怖いから、出来るだけ前向きに捉えようと思っている。
気分転換に、と観始めたドラマ。
「ミセン」で出会った素晴らしい役者さんイ・ソンミン氏の「記憶」。アルツハイマーを患った弁護士が病を通して自分の人生を取り戻していく話。私の好きな仕事ものだから、ワクワクしたし、病気のためにストレスフリーな生活を薦められる主人公の家族が「仕事をしないことがストレスになる」と言っていたのが印象的だった。
私も同じ。聴覚のことで生徒さんたちには理解と協力を求めなければいけない場面が増えてしまったけど、可能な限りこの仕事を続けたい。
そしてこの主人公と同じ様に「病は恵みだ」とも思っている。自分の人生の構成要素それぞれのボリュームとバランスを、立ち止まってじっくり考える良い機会をもらった。人に助けてもらうことが、ちょっぴり上手になった。
私ももっと人の役に立ちたいと強く願うようになった。
心は満たされている。前を向いていこう。
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