家の中の平和

　我が家は「比較的」家の中が平和です。
「比較的」と書いたのは、実際他の家のことが分からないから。それに、最近ニュースで見た、子どもが家にいたくない理由の上位が「ケンカがたえない」とか「家にいたくない」だったので、そういう意味で言えば「比較的」平和かな、と思うから。

　それでも今後も続くであろう緊急事態、家族で共有しておきたい感覚があったので、食卓に家族を集めて話してみました。

　「あのね、母さんから言いたいことがある。」と。
今、私たちはみんな家にいても心が平和。なぜだと思う？母さんは考えてみましたよ。それは多分、人のすることにあれこれ言い合わないからだと思ったよ。母さん自身、小言を言われずに育ってきた。今でも小言を言われるのは大嫌い。だから、人にも言いたくない。それを守って今暮らしている。
　出しっ放しのものがあったら、誰か片付けてあげるか、それが嫌なら放ったらかしにしておいたらいい。電気を消し忘れていたら、消してあげたらいい。そのために家族が一緒に住んでいるんだと思う。
　もし今の私たちの心の平和を壊すものがあるとしたら、お互いがお互いのことをいろいろ言い出す時だと思うんだよね。
　「ほら！電気消してない。」「また脱ぎっぱなし！」「これ、捨てるよ」
…なぜか小言って暴力的。ケンカを売っているみたい。
　それを言われたらどう思うか、私だったら「あんただってこの間、靴下脱ぎっぱなしやったやん」と反撃すると思う。お互いの粗探しをし出して、生活を整えるための注意のつもりで始まった小言が、全面戦争になることだってある。

　だからね、母さんのお願いは一つ。言うことも、言われることも、避けて欲しい。言うことはもちろん、こうして大勢が一緒に住んでいるんだから、人が使うところに自分のものをずっと置いてたら使えなくなるな〜ってちょっと考えて欲しい。そうしたら、きっとみんなが過ごしやすくなると思うんだよね。

　こちらもウイルス同様、「予防」が効果的。なってから「ああだこうだ」と言い合うことに何の意味もないけど、予防が出来たらみんな気持ちよくて、みんな成長出来ます。
　時々こうして気持ちを確認するのも、良いコミュニケーションだと思うんです。私にもし足りないところがあっても、責めないでね。私もあなたの助けになるから。そんな優しさで家の中を満たすことが出来たらいいですね。