HSP/HSS先生の毎日③〜レッスンの締めは大切に〜
HSP(Highly Sensitive Person)の特徴の一つに「共感性」というものがあります。相手が何をしたいのか、何を求めているかを意識せずに考えてしまうのです。自分の感情よりまず人の感情に心を留めてしまうのが特徴。
なので、楽しく会話をしている時も「あの子が笑っていない」とか「この子が苦い顔をしてるから、この話題は苦手なのかも」と思うことがあります。
私が言葉がけに気をつけることや、一人一人への対応を変えることが全く困難でないのは、その性質だからだと言えます。えこひいきに見えないように、集団の中の個別対応をすることができます。なぜならば、誰かに優しい言葉をかけたのを「えこひいきだ」と思う子の気持ちも見えるので、先手でその子にもフォローをしておくからです。それ以外の子は、特に気にならない子たちですので、私が誰か一人に特別扱いをしていると言われたことはありません。
では、どういう風にどういう時に一人一人への対応の変化をつけるかというと、例えば授業の最後を気持ちよく終わる工夫があります。わざと授業を5分程残し、「最後にボーナスゲーム!」と敢えて「全員 VS 私」のゲームをします。言葉当てだったり、数字を言い合うゲームだったり。そしてクラス全員が勝者になれば、みんな嬉しくその時間を終わることが出来るでしょう。そこで私が目をつけるのは、授業中うまく発言できなかった子やみんなの前で間違ってしまった子。授業が終わったら最後のゲーム関連で「あのゲームで、うまく勝利に導いたね」「さすが、いい発音で言えていたよ」などと、サラッと声をかけます。
難しい内容を進んだ日は特に「自分には無理」「わからない」となる子どもたちが多いです。みんなわかっていたみたいなのに、自分だけわからない、又勇気を出して言ってみたのに全員の前で間違ってしまった、という気持ちをプラスに塗り替えて残すことで、次回は失敗した内容に再度トライすることが出来るでしょう。
失敗体験を更なるステップに繋げ、最終的に成功体験にする。それはちょっとした教師の心遣いと言葉がけで実現出来るのです。