おかしなまち
ここはおかしなおかしなまち
人はみなツヤツヤのキラキラ輝く
べっ甲色のお顔
手と足は割り箸みたいに細く
半透明の衣装を巻き付けている
ある時顔立ちのはっきりした青年に
犬が飛びつく
「どうした?気に入られたか」
青年が思っていると
犬は青年の顔をペロペロとなめはじめた
「うわ!わかったわかった!
気に入られたのはわかったから
頼む、なめないでくれ〜
やめて~」
しばらくなめ続けた犬は
満足して青年から離れ去っていく
『美味かった』
一方青年は
「なんてことだ
目鼻立ちもなにもあったもんじゃない
鼻がこんなに低くなっている
また作りにいかなければ
今度はもっと高くするぞ」
ここはおかしなおかしなまち