日々こつこつ小説 〜わらしべ長者になりたくて 第七話
翌日からゆうは、わらしべ長者になることばかり考えないようにした。
〜したら、〜しなくちゃ、わらしべ長者にはなれない、そんな気持ちを取り払って、いつも通りに過ごすことにした。
いつものように普通に起きて、支度をして出かけ、
いつものように人と接し、時々公園の周りをジョギングし、ご飯を食べ、風呂に入って寝る。
その繰り返し。
それでもゆうは、穏やかな気持ちで生活出来ていることを実感していた。
『今日は、ゴミの日か』
ゴミをまとめ袋を持ってゴミ置き場へ向かった。
近所の人が先に居たので
「おはようございます」
と声をかけるとゆうは、先の人が置くのを待ってからゴミを置いた。
カラスが空から狙っていたので、
しっかりと網をかけ、
『ここは荒らしちゃダメだよ』
心の中でカラスに言った。