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リーダーシップとリスペクト

毎度すごいテーマが散らかってる私のnoteですが😂

「子育て」「農業」「乗馬」「がん闘病」
これらのテーマは
私の中では複雑に交錯し絡み合っていて
相互関係にあるものなので
どれかのテーマだけを切り取って話すのが難しいのです。

だからこそ、ほかの媒体ではなく、
noteで書こうと思いました。

今回はその中でも
めちゃくちゃ私の人生の中で
知ってよかったと思う話。

馬はリーダーを必要とする社会動物

まずこのお話をする大前提として、
馬の社会構造について。

馬は、本来群れ社会であり、
知的に能力の優れたリーダーが
群れ全体の行動を決め、
他の馬は基本はリーダーに準じて行動することで
秩序と平穏を守っています。

上下関係は馬との関係性において
必要不可欠なもので、
わたしたち人間がリーダーシップを率先して
とってあげることによって
馬たちは「この人についていけば安心」
という、心の平穏が得られます。

ちなみに犬の社会も少し違った構造ですが
同じく信頼できるリーダーを求めます。

人間の社会

人間は、馬に比べればやや個人主義ですが
それでもやはりある程度の人数の集団になると
必ずその中に自然とリーダーが生まれます。

人間の社会の最小単位が、家族です。
わが家は、男の子が2人、
夫は現在がん治療のため長期入院中なので
私は今、母であると同時にリーダーです。

こんなたった3人の小さな社会でさえ、
秩序が乱れると大変なことになります。

私が息子たちをしっかりと
リードしてあげられる存在にならないと
長男はたった6歳という立場で
母の分まで責任を背負わねばならず、
精神的負担は計り知れません。

そうなるのを防ぐためにも、
私は息子たちの安全基地でなくてはいけない。
これは、馬に対しても同じことで
私たち飼い主である人間が
率先してリーダーシップを取ることが
馬の心理的な不安やストレスを軽減します。

リーダーシップ=上位者?

これは言葉で表現するのが
とても難しいのですが、
リーダーというのは、厳密には
「責任者」というだけであって
「上位者」というわけではありません。

この概念が、なかなか理解しているつもりで
あやふやになってしまうことが、
人間社会では多々起こります。

例えば、議員さんをやっていて
「先生」と呼ばれあちこちで丁寧に扱われると
やがて気づいたら自分が
社会における上位者であるかのような
認識になってしまう

学校などで「先生」と呼ばれ続けた結果
自分のことを生徒に対して
絶対的上位の存在と捉えてしまい
不適切な指導をしてしまう

というようなかんじでしょうか。

学校の先生が、子供たちより
知識も経験もあるのは当たり前のことです
それだけ長く生きている大人なのですから。

でも先生も、自分が学生の頃は、
今のようではなかったはず。
つまり、先生には時間的なアドバンテージが
あるから相対的に上位にいるだけで
本来は生徒たちと同じ土俵にいる人間です。
そこで絶対不可欠なのが、
相手への「リスペクト=敬意」です。

馬に対しても、自分の子どもに対しても、
私たちは相対的な上位の位置関係にはありますが
元は同じ地平に立つ者同士。
本来は、どちらにも優劣はありません。


「リーダーシップ」は相手への
「リスペクト」あってこそ


相手が動物だろうと、子どもだろうと、
わたしたちは常に相手に対して
一定のリスペクトが必要です。

私たちがリーダーになろうとするとき
それは決して相手を支配したり
コントロールしたりするためではなく
誰かのために
自分が責任を買って出ているのだと
そういう気持ちでリーダーになる人は
信頼されやすく、従ってもらいやすい
そんな気がしています

最近巷でよく「マウント」という表現が
使われますが、これはまさに相手への
「リスペクト」を欠いた態度、
という意味かもしれません。

乗馬の世界でも
先生と呼ばれ騎乗指導者や調教師として
長年この世界で活躍しているうちに
自分が社会の中でも上位者であるかのような
錯覚に陥り、生徒や研修生などに
怒鳴って指導するような人がいます。
お世辞にも、相手をリスペクト
しているようには見えません。

鍵となるのは「バランス」


でも、乗馬の指導中に練習生に
「相手を尊重しなさい」と言うと、
今度はとたんに馬の顔色を伺い、
何も指示できなくなってしまう人が
多いのも事実です。

子育てでも、子ども優位になってしまいすぎて
結果的に放任状態になってしまう親がいます。

詰まるところ、この
「リーダーシップ」と「リスペクト」
のバランスを取るのが、とても難しい
のです。
基本、経験が浅いほど
リーダーシップは弱くなりがちで、
経験が長くなるにつれて
リスペクトが弱まりがちです。

私自身、このテーマを書きながら
自分がどの程度ちゃんとできているかは
甚だ疑問です😂

強く出ようとすればとかく高圧的に
なってしまいやすいし、
相手を尊重しようと思いすぎると
受け身になってしまいやすい。
歴代の総理大臣でさえ、
このあたりのバランスが取れている人は
そうそうお目にかかれません😅

逆を言えば、それぐらいこの
「リーダーシップ」と
相手への「リスペクト」のバランスは
人類が目指すべき
壮大な目標だとも言えます。

ただ1つ言えるのは、
私は馬に向き合うたびに、
人間社会でもこれと同じことが必要なのだ
ということを改めて感じるのです。
(ただ人間のほうは受け取る側が主観や情報に左右されやすく、馬のほうが事実だけをストレートに受け取ってくれるという違いはあります)

だから、私は今馬に対してしていることを
そのまま人間にするよう努力しています
そのこととは、

・自分が相手について全てのことを知っているかのように思わないこと
・物事について絶対的な「良い、悪い」のジャッジをしないこと

・自身の経験やキャリアを過信しないこと

の3つです。

・・・1つ目の項目は、
親が我が子に対して意識するのは
正直とても難しいですね😂
なにしろ豆粒ぐらいの細胞の頃から
知っているのですから(笑)

これを常に意識の中に置いておくことで、
相手へのリスペクトを欠くことなく
リーダーとして振る舞えるようになります。

私自身、常に意識し続けても
まだまだ至らないリーダーなので
これからも馬と子どもたちと一緒に
成長し続けていきたいと思います☺️




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