【ゆく年2022くる年2023】なみある?塩田気象予報士の波や天気のお話。
年の瀬ですね~。今年も残すところあとわずかとなりました。
先日の寒波からほどなく、今度はクリスマス寒波が襲来中。日本海側は大雪が続き、太平洋側でも山沿いを中心に平地でも積雪がみられています。
12月に入ってから、北極付近の気圧が高く、日本が位置する北半球中緯度の気圧が低い状態となり、「北極振動」がマイナスの指数になっています。
北極周辺の上空をぐるっと回り流れている「極夜ジェット気流」(上空のジェット気流) が弱まり、偏西風が南北に大きく蛇行しやすくなっているため、日本付近に寒気がドドッと放り出されて、寒波の連続襲来を受けています。
気象庁によるとラニーニャ現象は春が来る前に終息するとの見通しですが、先日の季節予報の1月の気温は、まだ全国的に平年より低い確率が高く、年末~年明けもしばらく寒さが厳しい日が多くなりそう。
寒波、寒波の連続で、長く暑いかった夏が幻のように感じるのは私だけでしょうか?
2週間前からすでにビーニータイプのキャップも始めました。もうとっくにフル装備の気象予報士の塩田です。
最近は少しずつ海外トリップに行く人が増えてきた印象ですが、行きたいですねぇ南国。
さて、2022年の締めくくり、2023年の幕開けの波はどうでしょうか。
寒波はクリスマスの後に少しおさまりますが、その後も続々と寒気が押し寄せてくるようです。
29日には再び冬型の気圧配置となり、31日には高気圧が張り出してきていったん緩み、元日には高気圧が東海上へ移動、2日は再び冬型の気圧配置となりそうです。
では、
【2022年乗り納め】
まずは日本海側から。
九州や山陰は、風が弱まる26日(中・上級者)、27日がベストとなりそう。30日もポイントを選べば出来るかもしれません。大晦日も小ぶりながらポイントを選べば出来かも。
近畿や北陸は、風が弱い27日、30日がベストで、大晦日もウネリに敏感なところでは何とか出来そう。28日、29日も風をかわせるところで何とか出来るくらいでしょう。
東北や北海道は、南寄りの風となり、雪も弱まる27日にウネリも少し落ち着き、28日の午前中にかけて出来るところがありそうですが、それまでの大雪の影響もあり、乗り納め出来るかどうかとなりそうです。
続いて太平洋側。
千葉以北では、東向きのポイントを中心にはるか彼方ベーリング海から長い距離を吹き荒れる北東風による周期長めの北東ウネリがメインで続き、大晦日はサイズダウンしながらも連日出来そうです!
ウネリのピークは28日で、ハードとなるところもあり、エキスパートの方々対応の一部のリーフポイントでのサイズアップもあるかも。
ただし、北海道や青森は北西~西風に抑えられがちで、27~29日辺りに回り込む東ウネリが多少反応するところで何とか出来るくらいとなりそう。
そして湘南以西では、東向きのポイントは物足りない状態が続き、小波があれば割り切って乗り納めを。という感じですが、28日や29日辺りには東海エリアや九州の一部で、周期の長い北東ウネリが回り込んで反応するかも!?
また、南向きのポイントでも反応が弱いところが多いものの、寒気の西風による波が反応する南伊豆や湘南では、25日、28日29日辺りに何とか出来そう。
そして、
【2023年乗り始め】
日本海側の元日は、冬型の気圧配置が緩んでおり、九州や山陰~北陸では風・ウネリともに弱く、物足りないところが目立ちそうですが、ウネリに敏感なポイントでは何とか出来そう。
2日、3日は、再び冬型の気圧配置となり、サイズアップ。ジャンクやハードで厳しくなっていくものの、クリスマス寒波の冬型より少し緩めとなりそうですので、風やウネリを軽減するポイントを選べば、中・上級者は出来そう。
穏やかに初乗りを求める方は元日に、ハードコアを求める方は2~3日の今後の動向もチェックしてみてください。
続いて、太平洋側のお正月。
元日は、年末に続いた北東ウネリの反応が少し残りそうな、千葉や茨城、東北南部の東寄り向きのポイントで小ぶりながら何とか出来そう。
こちらで初日の出を拝みながらの初乗りは、、、雨や雪ではなさそうですが、エリアによっては雲が多めとなるかもしれず、今はまだ微妙な感じですね~。
他のエリアや南ウネリのポイントは、小波があれば割り切って初乗りを。
2日は気圧の谷が通過して冬型の気圧配置に移行。3日にかけて、東海や湘南では西ベースの風波やウネリで、宮崎などでは北ベースの波が少し加わり、初乗り出来そう。
昨シーズンに続いて今シーズンも寒い冬となっています。寒波が次々と畳みかけるようにやってきますが、これ以上雪の大きな被害が続きませんように。
そして、来年も皆さまが良い波と出会え、笑顔でサーフィンできる日が沢山ありますように。
本年もなみある?をご愛顧いただきありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。
良いお年をお迎えください♪
気象予報士
塩田久実