食事を学ぶのはアスリートこそ必要事項。

昔から料理をすることは好きでした。
実家にいた頃から機会は多くなくても、自分で食事を用意することもあったし
18歳で一人暮らしを始めてからもそこそこの頻度で自炊をしていたと思う。
栄養学は学校の授業でも受けていたのでそれなりの基礎知識も元々あった。
自分の食事をある程度管理することは割と早い段階でできていたと思っている。

衝撃を受けたとあるきっかけ

大会で海外遠征に行った際、現地に到着した翌日だったか
食事を各自に任されることがあった。
私はそこの土地に少しだけ土地勘があったので、
十分に満足する食事にありつけることができた。
ここでいう満足する食事とは、バランスよく栄養とカロリーをとれて
コストパフォーマンスも良くて、
それでいて試合に向けてのコンディションを整えられる
という概念の満足である。
同行していたほか数名のメンバーも同じように食事を摂った。
ホテルに戻り、チームミーティングのために集まった時
まだ学生の若いメンバー数名の会話が耳に入ってきた。

どうやらその食事を甘いドリンク類で終えたらしい。

もう衝撃だった。
それはもう言葉も出ないくらい。

仮にも国の代表としてここにきているのである。
観光ではなく、試合をしに。

自分の中で当たり前だと思っていた前提が
全然普通じゃなかったのだと思った。
でも考えてみればそれはそうだ。
普段は別々に生活していて、実家暮らしならば
自分で食事のことを考えることなんてないのだ。
そもそも普段家でもそこまで考えられた食事をしているかもわからない。
こういう時、何から伝えればいいのだろう。

本来これらはチームに同行するトレーナーやマネージャーあたりが
考慮する領域なのではないかと思うが、
そこに専門的な知識を持つ人が必ずしもつくわけでは無いのが
今多くのマイナースポーツの置かれている状況だと感じている。
職業柄、その領域を選手と兼任で任される機会があった私は
その日の選手ミーティングで早速その子たちには指摘をした。

素直な子たちだったので素直に受け入れてくれたし
その遠征中、同じことは起こらなかった。

帰ってきてあらためて勉強することにした

2週間ほどの遠征を終えて帰国した私は
アスリートフードマイスター3級の勉強を始めることにした。
1番は自分のためだったが、他人にアドバイスできることも大切だと感じたから。
3級の勉強は本当に基礎的なことが中心で
すでに知識としてあったものが多かったのでスムーズに勉強することができた。
無事に合格したのだが、3級では知識量の不足も感じた。
(勉強した、合格した、とアピールするには不十分な内容に感じた)
なのでそのまま2級にも挑戦することにした。
アスリートフードマイスター2級は
その当時全国で500人ほどしか取得しておらず、筆記の1次試験の後、合格者は口頭試験・面接試験がある。
テキストで勉強する内容も3級に比べてボリュームもあり、より専門的な内容だった。

その中でもすぐに参考になったのは中食や外食する際の選択に関してだった。
一般的に栄養に関して学ぶ、というと
自分で作ることが前提にあるように感じる。
しかし、すでに調理されているものを購入することも少なく無い。
近所のコンビニでも、合宿施設でも、海外のフードコートでも、
常に選択する場面が訪れる。
何を基準に何を選ぶのかという考えに自分なりの軸を持てたのは大きかった。
遠征や合宿の時にもここで得た知識がかなり役に立っていると感じる。

こうして今、自分自身の生活で知識を日々生かしているわけだが、
食物アレルギーやそもそもの好き嫌いがある中で
ある程度管理できていると感じている。
仲間にアドバイスをするような場面も増えてきた。
不思議なもので自炊をする回数も増加した。
今はサプリメントやプロテインを併用しているが、
勉強する以前よりも明らかに調子がいい。

というわけで、何が言いたいかというと
マイナースポーツアスリートこそ、
栄養、食事に関する勉強を積極的にして欲しい。

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