建築散歩のおともに・・・おすすめの本 #けんちく本棚2024
建築好きの方っていうのは、もちろん興味のある建築を見に行くのが好きだと思うのですが、どんな情報をたよりに行くのでしょうか? やはり、SNSや建築雑誌などでしょうか?
今回は、現代建築、近代建築、歴史的建築物の見学の参考になる本を紹介したいと思います。
現代建築
最新の建築については、やはり建築雑誌やネットなどの情報がいいのだと思います。
「最新」にこだわらず、「現代建築」というくくりでいくのであれば、私が学生の時に愛用していた本はこれです。
『建築map京都』です。大学進学で地方より京都に出てきた土地勘のない自分にとっては、この本は生活地図でもありました。ああ、街で見かけるあの建物は、こんな歴史があるのかー、あの建築家が建てたのかーと眺めていました。また、「現代建築」というカテゴリーに入れましたが、現代建築だけでなく、近代建築や寺社仏閣なども載っているので、京都観光の本としても使えます。
単なる建築マップだけでなく、古典・近代建築の基礎知識や、歴史・都市・学派などの京都の建築エピソードやコラムも充実していて、読み物としても面白いです。
その後ろに写っているのは、『建築map大阪神戸』『構造デザインマップ関西』です。これは最近購入したもので、まだ読みこめていません。家庭のことなどで自由に遊びにいけませんが、またいろいろ建築めぐりしたいなーという願望があります。
また、建築初心者向けに、現代建築を解説した本はこちらです。
各建築家の師弟関係や、有名建築の時代や技術の流れなどがわかりやすく、初心者にとっては、いろんな建築が、あーそうだったのかー!と線でつながる感じになるんじゃないでしょうか?
近代建築
街を歩いていると、煉瓦の建物など、近代建築もすごく魅力的です。近代建築について知りたくなったら、まず読む教科書的な本はこちらです。
建築関係者なら定番かもしれません。
日本が開国し、入国した外国人が建てた住宅から、お雇い外国人が建てた建物、地元の大工が見よう見まねで作った擬洋風建築、海外で勉強してきた建築家が建てた建築、など、系統だって勉強できます。
西洋の文化が入り、いろんなものが混ざって混沌としていたけど、大きな希望もあった時代なんだなと思います。
そして近代建築で人気なのはこの建築家。
また、立派な近代建築もいいですが、歴史が残る商店街など、庶民の建物を見て歩くのもいろいろ発見があって楽しいです。
そんな時のおともになるのが、たとえばこれです。
建築探偵といえば、この方、藤森照信先生ですよね。先に紹介した『日本の近代建築』の著者でもあります。
また、最近は大阪などで地域の建物を見学できるイケフェスなどのイベントもあり、その関連本も、建築散歩のおともにできますね。
日本の歴史的建築物
続いては、日本の歴史的建築物です。
奈良の法隆寺などの建物をめぐる時はこれですね。
また、京都の寺社仏閣をめぐっていると、建物だけでなく、狩野派などの襖絵、小堀遠州などの茶室や庭園も避けて通れません。でも理解しようとすると、なかなか奥が深くて難しいです。正直、今もよくわかっていません。
茶室の研究といえば中村昌生先生です。この本↑も、「基礎がわかる」と書いてありながら、なかなか難しいです。茶室の写真や図面集などと一緒に読むのがおすすめです。
(わかりやすい本だけが良いのでなく、難しい本には難しい本の面白さがあると思います。すぐにわからないからこそ、謎解きがいがあるという感じ。)
一般の人向けに建築散歩本を紹介しようと思ったのですが、専門的な本が多くなってしまいました。
でも、本当の面白さは、専門書のディープな内容の中にあると思います!
あなたも、おすすめ建築本や、本棚写真を、 #けんちく本棚2024 を付けてぜひ教えてくださいね!
おたがい、おすすめ本を紹介し合って、自分の本棚宇宙を深く、大きく、広げましょう♪