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建築士の働き方について考える本
『子育てしながら建築を仕事にする』
数年前に買った本ですが、友人へ渡すことになり、その前にもう一度読んでみることにしました。
建築の第一線で活躍する方々、計16名(木下洋介氏、豊田啓介氏、永山祐子氏など豪華執筆者!)が、育児と仕事の1日のタイムスケジュールや働き方について書いた本です。
この本が出版されたのも読んだのも5年前の2018年。実は私は、当時これを読んですごくヘコみました。そして、本棚の目立たない場所に封印していました。
なんでヘコんだかっていうと、みなさま、意識が高く、超優秀で真面目で、ハードスケジュールだからです!(そうじゃないと第一線で活躍できないか)
これは、将来の育児と仕事の両立に不安を持つ、女子学生からの相談をきっかけに企画されたものとのことです。女子学生は、これを読んで、これなら私にもできる!て思うのでしょうね・・・・意識が高ければ・・・・
正直、私はこれを読んで、
「うわあ! こんなハードスケジュール、私にはムリ!」
と思ってしまったのでした。(だからずっと仕事ができないままなのでしょうか)
保育園児の朝の準備の大変な様子とか、通勤中など小間切れ時間の仕事、夫や妻と交代して深夜残業など、リアルな様子が書かれています。もちろん、子供が出来てから意識が変わり、効率的計画的な仕事で定時退社をするようになったり、価値観が変わったという話も載っています。
みなさま、充実していて、とても幸せそうです。
特に仕事の内容は、どれもやりがいのあるキラキラしたプロジェクトばかり。
でもやっぱり、働きすぎじゃない? (これは他人が口出すことじゃないのか)
私も正直、これに近い生活をしていた時もあったけど、長くは体がもたない。
そもそも、子供がいてもいなくても、長時間労働が前提の建築業界、日本社会がおかしくない?
と思ってしまったのでした。今はこの出版から5年たったので、だいぶ社会も変わってきているかもしれません。
私はもっと、仕事も家庭もゆるく働いて幸せを手に入れたい!と言ったら怒られるでしょうか。でもハードワークで体や心を壊したら、なんのために働いているかわかりません。
この本の執筆者は私(1980年生)と同年代の方が多いです。もっと若い世代は、また違う考え方や価値観を持っているかもしれません。
数年後には、もっとゆるく働いて家庭と仕事を両立させた本が出ればいいなあ、なんて思います。