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07.わたしが思う日本人の宗教観


クリスマスはケーキを食べてお祝いするし、お正月は神社にお参りをする。

実家の宗派も知らないくせに困った時だけ神頼み。

都合のいい時だけ、神様お願いーって言っちゃうわたしは無宗教だと思って数十年生きてきた。

海外で生活していると各国の人と話題になる題材がいくつかあるのだけど、その一つが宗教。

それぞれに信仰している宗教があって、それをお互いにリスペクトしている。

「あなたは何を信仰しているの?仏教?」

と聞かれると、わたしは黙ってしまう。

なぜなら自分が胸はって答えられる回答を持っていないから。

うーん、わたしは特に信仰しているものはないかな、で誤魔化す。

でも日本に帰ってきて色々な場所を訪れて気づいた。

我々は元々ものすごく神様を身近な存在として生きてきている、と。



神社へ行くと2礼2拍手1礼でお参り。

鳥居をくぐる時には頭を下げる。

このようなことはお箸を持つのと同じように自然と幼い時から習っている。

礼儀を重んじる日本文化とはいえ、全く神様を信じていなくて、どうでも良いと思っていたらそんな慣習も廃れていくはず。

昔からあるさまざまな美しい日本の行事ごとも、起源は宗教行事だったことが多いと言う。


伊勢神宮


先日、ずっと行きたかった高野山を訪れた。

親友の家族が毎年お参りに行っていて、そのような行事があることがとても羨ましかった。

ところが、何のルーツもない(と思っていた)わたしでも、奥の院に一歩足を踏み入れた瞬間に感じた。

『あ、ここにはなにか(誰か)いる』

中には名だたる歴史上の人物もある無数のお墓が両端にある通りを進んでいくと、とても神聖な気分になった。

日本には何千年もの歴史があり、自分にも数えきれないほどのご先祖さまがいる。

その方たちの存在があるからこそ今の自分がいる。

ある日突然地球にパッと降り立ったわけじゃなく、自分たちにはたくさんの守ってくれている存在がいる。

何だか急に感謝の気持ちが溢れてきた。


高野山


海外に出たからこそわかることがある。

それは、自分が生まれ育った国の文化は、素晴らしいということ。

だからこそもっと知りたいし、知ってほしいと感じている。

興味を持ったものはとことん調べてみよう。

今後もし宗教について聞かれたら、自信を持ってこう答えようと思う。

わたしたち日本人は、神様やご先祖様にいつも感謝して生きているんだよ、と。


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