20,05,15。家庭用ゲームの思い出⑫
メガドライブ最大の後付けアタッチメントとして一部のマニアに話題騒然の中91年年末に発売されたメガCD。
既に他のハードでもカートリッジソフトの容量的な問題が囁かれる中、いち早くCDによるゲームソフト化と言うインパクトは大変なものでした。
基本的に先駆者となるハードの価格は高くなりがちですがメガCDもその例に漏れる事無く、単体では機能しないアタッチメントでありながらほぼ5万円と言う豪快な価格にも注目が集まる事に。
当時は完全にアフターバブルではありましたが景気自体は現在に比べると十分好景気と言っても良い時代。かすかに疑問を感じつつもメガドライブ派を自任していた自分は即購入でした。
セガの技術力にCDと言う新たな記憶媒体によるゲームソフト供給。
「俺たちのメガドライブがついに世間を震撼させる時代が来た!」と色めき立ちましたが、そんなファンのテンションを急降下させたのはメガCDとほぼ同時初発売となったソフトの出来でした。
「惑星ウッドストック ファンキーホラーバンド」なるタイトルで発売されたそのソフトはメガドライブ派を自認していた当時の自分の何かを粉々に打ち砕く事となり、以降数本のメガCD用ソフトをプレイする事はありましたが、一時的に楽しむことはあってもどこか冷めた目線でプレイする事になってしまいます。
後にメガドライブクソゲー四天王の一画と謳われた惑星ウッドストック ファンキーホラーバンドのゲームとしての出来は正にホラーでした。
何一つ魅力の無いキャラクターデザインにファミコン以下と言われたゲーム画面。何一つイベントが記憶に残らないシナリオにゲームの進行と共にもりもりクオリティが落ちていくボイスといかに贔屓目な目線で何か良い所探しをしようにも全く見当たらないというファンキーな仕上がり(笑)
クソゲーとレッテルを貼られてしまったソフトであっても「何故クソだったのか?」が長く記憶にとどまるクソゲーと「何故クソだったのかすら記憶に残らない」クソゲーがあります。
四天王のもう一角として名高い「ソードオブソダン」も所持していましたが、こちらについてはそのアレな部分を愛情たっぷりに語る事が出来ます。
惑星ウッドストック ファンキーホラーバンドはその出来を思い出す事に苦痛を伴うというか記憶に残っているのがドス黒い怒りの感情しかないようなソフトだったのです。
この一件で以前から薄々感じていたメガドライブへの不信感は確信へと変化し、ハード性能信仰から目が覚める事になりました。
一応時々思い出したようにメガCDソフトをプレイする事はありましたがメガドライブ自体と言うかセガに対してに見切りをつける事となりスーパーファミコン購入へと向かう事となります。
一時的ではありましたが熱い思いでプレイし続けたメガドライブ時代。
次回はそんなメガドライブソフト達の中でも特に面白くプレイできたタイトルを紹介させていただき、メガドライブ編の締めにしようと思います。