見出し画像

ボディコントロールとは

ボディコントロールは、自分のカラダを上手く使いこなす能力のことで、「身体内適応」とも言われます。
スポーツ、武道、ダンスなどで、身体の各部分を効果的に使い、意図した通りに動作を行うための基盤となる重要な能力です。


ボディコントロールのメリット

最近(でもないですが…)、ボディコントロールが注目されているのは、ボディコントロール能力が向上することで、次のようなメリットがあるからだと言われています。

【ボディコントロール向上のメリット】
・運動パフォーマンスの向上
・疲労の軽減
・怪我のリスク軽減
・日常生活の質の向上

ボディコントロール力が向上すると、構造的に正しい動きができるようになるので上記のようなメリットがあることは理解できると思います。

どれも、運動をしている人にとって魅力的なメリットだと思いますが、私の考える最大のメリットは『再現性の向上』。
イメージ通りにカラダを動かすことができるようになると、指導を受けた動きや、トップアスリートの動きを再現しやすくなり、どのような競技でも上達のスピードが高まるのです。

上達の速さは再現力に比例する

ボディコントロールも練習メニューに

ボディコントロール力は、あらゆる運動で基盤となるスキルですが、それを高めるための取組みをしている人は多くはありません。

例えば、空手であれば、上達するために道場での練習以外に、筋トレをしてパワーをつけたり、シャドーなどを行ってスピードを高める、走り込んでスタミナをつけると言った筋肉の機能を高めるトレーニングをしているでしょう。
でも、そういった筋肉の機能を高めるトレーニングとボディコントロール力を高めるトレーニングは基本的には異なります。

ですから、ボディコントロール力を高めるには、それらと別にボディコントロール力を高めるトレーニングを練習メニューに加えるべきなのです。

ボディコントロールの高いカラダとは

ボディコントロール力の高さは、次の3つできまります。
『ボディコントロール力=体性感覚 × バランス力 × イメージ力』

この3つの能力を高めていくことで、ボディコントロール力を向上させることができるのです。

▶体性感覚

体性感覚とは、身体に分布する受容器によって感知される感覚です。
皮膚にある受容器によって感知される「表在感覚(皮膚感覚)」と、関節や筋肉などの身体内部にある受容器によって感知される「深部感覚」の2種類に分けられます。

この体性感覚がしっかりと機能していると、脳は「今、自分はどんな姿勢や動作をしているか?」を正確に認識することができます。

▶バランス力

バランス力は姿勢を保ったり、崩れた姿勢から素早く回復する能力。
「静的バランス能力」と「動的バランス能力」の2種があり、静的バランス能力は、立っているときや座っているときなど、体の動きを伴わない姿勢を保持する能力で、動的バランス能力は、外力が加わっても姿勢を保つ能力です。

バランスを取るには複数の筋肉がスムースに連動して動くことが必要なので、筋肉の連動力と表現することもできます。

▶イメージ力

イメージ力は、動きをイメージする能力。
構造的に正しい骨格(関節)の動きを知ることで、正しい動きをイメージできるようになります。

ボディコントロール力向上のカギ

ボディコントロール力を構成する3つの要素を見て、気づかれたことがあるのではないでしょうか?

体性感覚は神経の働きですし、筋肉の連動を司っているのも神経。そして、イメージ力も神経の働きによるものです。

ボディコントロールのカギは神経

これまで、ボディコントロール力を高める運動を動画などで見て、試してみたけど、あまりいい結果を出せなかったという人はいると思います。
例えば、筋トレでも、どの筋肉を鍛えているのかを把握しているかどうかで、同じトレーニングをしても効果は違ってきます。

同じようにボディコントロール力も、筋肉のトレーニングをしていると捉えるのと、神経のトレーニングをしていると捉えるのでは、同じ練習をしても、効果はまったく違うものになってしまいます。

「ボディコントロール力を高めるトレーニング=神経機能を高めるトレーニング」と認識することで、ボディコントロール力を高めることができるようになるのです。(ここポイントです)

いいなと思ったら応援しよう!