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どうなりたい? 短編小説
あなたは何になりたかった?
「皆、夢はあるかい?」
ある教師に言われた。僕はその教師が嫌いだった。 大人のくせに夢みがちで痛々しく思えた。 僕の方がよっぽど大人だと自負している。
「俺はねぇ…」とその教師は聞いてもいないのに言葉を続ける。 はぁ、またはじまった。皆そう思っているだろう。 あるときは宇宙飛行士、また、あるときはサッカー選手またまたあるときは、etc…聞くたびに違う夢を語ってい
タイミング 短編小説
どうやら私は苦手らしい、友人同士の会話に割り込むのが、興味のない話に相槌をうつのも、取引先の方にコーヒーをお出しするのも、いつも遅いと上司に叱責される。
あぁこの上司というのは、前述の「興味のない話を」長々としてくる私の悩みの元凶と言っても差し支えない。
ほら、やっぱり苦手だ。 今する話じゃないとタイミングを間違えてからいつも気付く。
子供の頃からそうだ。 いつもは通らない道で帰ると、好き