縁
社内の公募制の異動に応募したことがある。1回めは書類審査で落ちた。2回め、面接で落ちた。
上司にお願いをして10回近く面接練習をした。ほぼ完璧に答えられるようになり、実際の面接でも手応えはあったかと思う。受かる、と思った。
でも、落ちたのだ。
なぜ?なぜ?なぜ?頭をぐるぐる駆け巡る疑問。
結局通常に希望の部署に異動はかなったので結果オーライ(でも今はとても辛い)なのだが。
先日先輩からこんなことを言われた。
なんで落とされたのかっていうとさー、面接官の〇〇さんが、「俺と似てるから」落としたんだってさ。
なぜ知ってるのか、と問いただすと、「んー飲み会。だからさ、たまたまその年ほしかった人材じゃなかっただけだから、縁だよね」「まあ、あなたはこれからのロールモデルにしようと思って会社が育てようとしてるからさ、頑張ってよ」
一方、どうしてもつきたい職があって、先日試験を受けてきたのだが、一次落ち。点数的には十分なはず、いやでも新卒の子達がきっと勉強していて点数が、いやでもこの点数で?いや、微妙だ…
同じく職場にいる元幹部職員に報告した。すると「おそらく…家庭の事情とか、…その他もろもろが理由だと思う。点数が、とか、適性が、とかではなく…前々回二次まで行った時、45分も面接をしたのなら、成績も十分、面接で積極的に落とす理由はない、あとは人事の詮議で、というところではないかな」
結局そういうことなのだ。面接で何が悪いか考えたところで仕方がない。ただ、その時、求められていないだけで、人格を否定されたわけではないのだ。それはとても前向きに捉えられるけれど、一方で縁というものを考えざるを得ない。
人生は小さな選択の連続で、私は間違った方ばかり選択してきたかもしれない。乗り込んだ飛行機の行き先が地球の裏側だったり、飛び乗った電車が逆方向だったり。後悔ばかりだ。
でも、それでも。
私は私の足で歩いていくのだ。叶わなかった思いは私の胸から血を流させるけれど、それでも私は生きている。他人からの評価なんかくそくらえだ!✖️✖️✖️✖️!
勇ましく立てた中指が、繰り返しかきむしって乾いた血に塗れているとしても、明日は明日の風が吹く。