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庭のクリスマスツリーから、紙のツリーへ。堕落した私から、皆さんへありがとう

先生あのね。クリスマスツリーに心躍る季節です。

実家には芝生の庭と、そこから続く山道と、母や生物学者だった祖父が植えた植物があった。

里帰りした時の写真

食べられる植物は、イチジク、ザクロ、ビックリグミ、やまもも、柿、栗、山椒…。
食べられないけれど、花を咲かせる渋めの野草たち。

そして、庭の片隅に植えられていたのは、「子どものためのクリスマスツリー」。

(写真がない…)

小学生低学年だった私の背丈と同じぐらいの高さだったので、1mはあったと思う。

毎年クリスマスが近づくと、家族みんなでそのツリーを土から掘り起こし、大きな鉢に入れて、部屋に持ち込んだ。そして、電飾などで飾り付けて、ひと月ほど楽しむ。

絨毯の床の上に、尖った葉っぱがパラパラと落ちて、母が「掃除が大変だわ」と言っていたのを思い出す。

クリスマスが終わると、そのツリーをまた庭に埋める。
今思うと、結構な労力だったと思う。

そのうち、ツリーも大きくなって、私たちも大きくなってツリー装飾に興奮しなくなり、その習慣は終わった。

母は毎日、玄関に季節の花を飾ったり、四季の合わせて和室の掛け軸を入れ替えたりしていたけれど、わが家にとってクリスマスは「子ども用のイベント」だったので、子どもが“子ども”でなくなって、ツリーは役目を終えたのだ。

もちろん、本来のクリスマスは子どもだけのものではないし、ただのエンタメでもない。

私が子どもだった当時の日本では、生木のツリーを飾っていると「本物なの?」と珍しがられたけれど、アメリカでは、路上でかなり大きな生木のツリーが大量に売られていた。

クリスマスが終わると路上に投げ出されて、
リサイクルゴミとして回収されるらしい

私はこれを見た瞬間に「大変そう!」と思ってしまうぐらい面倒くさがり。
自分では手を出さないけれど、お友達の家でツリーが綺麗に飾られているのを見るのは大好き。

街中のツリーにも心が躍る。

ウエスティンホテル東京

これはニューヨークの友達が送ってくれた写真。すごくない!?こういうのを見ると、やはり私は鑑賞に徹しようと思う。

今、わが家のクリスマスっぽいものといえば、8年前、娘がシールを貼って完成させた紙のツリー。
そして、10年以上前にアメリカ人の友達がくれた、ナッツクラッカーが良い雰囲気を出してくれている。

かつてお庭の生木のツリーでクリスマス体験をさせてくれた両親、
私の代わりに?きれいにデコレーションをしたツリーで街を飾ってくれたお店の皆さん、
そしてSNSでお家の温かいツリーを見せてくれた友達たち、ありがとう。
Merry Christmas!🎄

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なまず美紀/インタビュア&ライター
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